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監督引退も示唆のザッケローニ氏が振り返る「日本を離れるのがつらくて3日間泣いた」

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アルベルト・ザッケローニ

 元日本代表監督のアルベルト・ザッケローニ氏が17日、地元チェゼナーティコのホテルで講演会を行い、キャリアを振り返った。地元紙『チェゼーナ・トゥデイ』が伝えた。

 過去にミランやインテル、ユベントスなどセリエAのビッグクラブの指揮官を務め、ミランでは就任1年目にしてスクデットを獲得するなど素晴らしいキャリアを築いたザッケローニ氏。2010年、チェゼナーティコ出身の指揮官はアジアに新天地を求めて日本代表監督に就任。4年間にわたって日本で指揮を執り、代表チームを2014年ブラジル・ワールドカップへと導いた。そんなザッケローニ氏は地元の講演会において、改めて日本での経験を振り返った。

「日本では最高の4年間を過ごすことができた。向こうには、世界中どこを探してもあり得ないような“リスペクト”があるんだ。天皇陛下(現在の上皇陛下)と面会したとき、私は(招待客)2500人のうちの1人だった。しかし陛下は私に手を差し出してくださった。かつて経験したこともないような出来事だったよ。それを見て泣き出す者もいたんだ」

 日本では、穏やかな性格が親しみを呼んで愛されたザック氏。「生まれたばかりの赤ちゃんに『“ザック”と名付けた』と話す女性もいたほど」だと明かした。さらにイタリア人指揮官は、日本との別れについても告白。「あの国を離れるのはつらかった。私は3日間にわたって泣いていたよ」と語った。

 ザッケローニ氏は、昨年1月のアジアカップ終了後にUAE(アラブ首長国連邦)の指揮官を退任して以降、監督業を休止。先月のイタリア紙のインタビューにおいて、「ピッチ外でかつてのように振る舞えず、クラブ幹部と戦う自信がない」と監督復帰に消極的な姿勢を示していた。将来について講演会で問われたザック氏は、「もう指導することはないだろう。家族とともにチェゼナーティコでの生活を楽しみたい」と監督引退の意向を示した。
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