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UEFAが異例の声明「欧州スーパーリーグ参加クラブは国内外の大会から追放。所属選手は代表選手になれない」

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 UEFA(欧州フットボール連盟)は18日、ビッグクラブ団体の欧州スーパーリーグ構想が発表間近との報道を受けて、異例の声明を発表した。

 イギリス『ザ・タイムズ』やスペイン『マルカ』は、レアル・マドリーマンチェスター・ユナイテッドが率先するビッグクラブ団体が、間もなく欧州スーパーリーグ構想を公に発表すると報道。この動きを受けたUEFAは、まだ正式に発表されていないにもかかわらず、イングランドフットボール協会、プレミアリーグ、スペイン・サッカー連盟、ラ・リーガ、イタリアサッカー連盟(FIGC)、セリエAとともに異例の共同声明を発表した。

「UEFA、イングランドフットボール協会、プレミアリーグ、スペイン・サッカー連盟、ラ・リーガ、イタリアサッカー連盟(FIGC)、セリエAは、イングランド、スペイン、イタリアのクラブがスーパーリーグと称される大会の創設の発表を計画しているとの情報を受けた。もし、そうしたことが起こる場合、我々とFIFA(国際フットボール連盟)、連盟すべてのメンバーは、その厚かましいプロジェクト、かつてないほど団結が必要なときに少数のクラブの利益を基礎としたプロジェクトを止めるために一枚岩であり続けることを表明する」

「フットボールは開かれた大会、スポーツの価値を基礎としている。そのほかの形にはなり得ない。FIFAと六つの連盟はすでに、当該のクラブが国内、欧州、世界レベルの大会に参加できなくなること、彼らの選手が代表チームでプレーできなくなることを知らせている」

「我々はこのそのプロジェクトへの参加を拒否したほかの国々のクラブ、とりわけフランスとドイツのクラブに感謝をしている。我々はフットボールを愛好するすべての人々、ファンと政治の人々に対して、そのプロジェクトに反対するために我々のもとに集うこと、できるならば反対の意思を表明することを呼びかけたい。少数の利益に固執した動きが、あまりに長い時間続いている。もう、十分だ」

 UEFAの執行委員会は現地時間19日に2024年以降に行われるUEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)の新フォーマットを可決する予定。しかしながらビッグクラブ団体は、新型コロナウイルスのパンデミックによる経済的打撃もあって、2022年よりスタートさせる意向の欧州スーパーリーグで新フォーマットのCLをはるかに凌ぐ収入を手にしたいようだ。曰く、CLよりも閉じられたものになる同リーグでは、各クラブが最低でも3億5000万ユーロ(約460億円)の収入を確約されるという。

 レアル・マドリーとマンチェスター・ユナイテッドが先導する欧州スーパーリーグ構想で、参加の意思を示したとされるのはイングランドではリバプール、アーセナル、チェルシー、トッテナム、スペインではバルセロナ、アトレティコ・マドリー、イタリアではインテル、ミラン、ユヴェントス。また、ここに来てマンチェスター・シティも首を縦に振ったと報じられている。その一方でパリSGとバイエルンは断りを入れたとのことだ。

 そして、もし欧州スーパーリーグが実現の運びとなれば、初代代表者はレアル・マドリーのフロレンティーノ・ペレス会長になることが予想されている。ペレス会長は2020年12月に行われたクラブ総会で、次のように語っていた。

「以前のような日々が戻ることは決してない。パンデミックによって、私たちはよりコンペティティブになる必要がある。フットボールが魅力的であり続けるためには革新が、新たな形式を探さなけれならない。レアル・マドリーはFIFA創設に関わった唯一のクラブであり、レキップとともに欧州カップ戦も創設した。現状のモデルには変化が必要であり、COVID-19の衝撃がそのことを証明している。そして新たな動きが必要なとき、レアル・マドリーはそこにいることになる」

「誰も世界的競争というパノラマにおいての変化を擁護している。現状の日程はあまりに過密であり、選手たちの健康を阻害している。欧州のビッグクラブは、そうした変化を請け負う責任があるんだ。新たな世代の人々は多くのコンテンツを消費しており、私たちは競争とその質を向上しなければならない」

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