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カルロス・テベスが現役引退を発表「自分の一番のファンである父親を失った。だから、もういいんだ。僕はすべてを出し尽くした」

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元アルゼンチン代表FWカルロス・テベス

 元アルゼンチン代表FWカルロス・テベス(38)が4日、現役引退を発表した。

 2021年にボカ・ジュニアーズを退団してフリーとなっていたテベスは、アルゼンチン『アメリカTV』とのインタビューで自身がすでに引退していることを発表。「もう僕は引退しているんだ。そう認めさせてもらうよ」と語ると、その理由が父親の逝去(2021年2月)にあったことを、涙を浮かべながら説明している。

「なぜプレーすることを止めたのか、いつも聞かれてきたけれど、ある日こう答えたことがあった。『僕の一番のファンを失ったからだ』って。そうしたら沈黙が生まれてしまったね。僕が8歳の頃、僕のプレーをピッチまで見に来てくれたのは彼だった。これ以上、どうしてプレーしなきゃいけない? そうしてある日、目が覚めて、もうプレーしないと自分に言い聞かせたんだ。自分のことを考えた唯一の瞬間だった」

 ボカで過ごした最後のシーズンは、テベスにとってとても辛い日々だったようだ。

「最後の1年は本当に厳しかった。彼(父親)が脳死してしまったから。ある日、朝起きてからバネ(妻)にこう言った。『もうプレーしない』と。午後にはアドリアン・ルオッコ(代理人)に電話をかけて、こう伝えた。『もうプレーしない。引退する』と。夜にはリケルメ(ボカ副会長)にも電話をして、彼にもこう言った。『明日クラブに会見を開いてほしい。もうプレーしない』と。色々あったけれど、結局はそれ以上プレーしなかったし、家族も本当に『もうプレーしない』ことを理解してくれた」

「僕は選手として、持っていたすべてを出し尽くした。心から言わせてもらうが、すべてを出し尽くし、だからこそ落ち着いた気持ちでいられている。アメリカ方面からオファーを受けたけど、でもそれは家族にとって大きすぎる変化だ。アルゼンチンでも多くのオファーがあったけど、でも、もういいんだよ」

 テベスは2001年、17歳の頃にボカのトップチームでプロデビュー。合計3回在籍したボカのほかにはコリンチャンス、ウェストハム、マンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ、ユベントス、上海申花でプレーして、748試合出場309得点という記録を残した。合計獲得タイトルは30と、アルゼンチン人選手ではFWリオネル・メッシ(40)、FWアンヘル・ディ・マリア(32)、MFルイス・ゴンサレス(31)に次ぎ歴代4位の記録となる。

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