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日韓W杯で幻ゴールの元伊代表トンマージ氏、ベローナ市長に当選「歴史の1ページ綴った」

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ダミーアノ・トンマージ氏

 元イタリア代表MFで元イタリアサッカー選手協会(AIC)会長のダミアーノ・トンマージ氏が26日、地元ベローナの市長選挙で初めての当選を果たした。地元紙『ラレーナ』が伝えている。

 現役時代はローマで活躍し、2000-01シーズンには元日本代表MFの中田英寿氏らとともにスクデットを獲得したトンマージ氏。2002年日韓ワールドカップ(W杯)の決勝トーナメント1回戦の韓国戦(韓国がアン・ジョンファンのゴールデンゴールにより2-1で勝利)において、不可解な判定によりゴールデンゴールを取り消されたことでも知られる元ローマMFは、26日にピッチ外で躍進を見せた。

 現役引退後、2011年から9年間にわたってAICの会長を務めたトンマージ氏は、政界への進出を決断。26日に投開票が行われた地元ベローナの市長選に立候補すると、元ベローナ市長のフラヴィオ・トージ氏や現職のフェデリコ・ズボアリーナ氏を下し、見事に当選を果たしている。中道左派民主党(PD)の推薦を受けたトンマージ氏は、右派イタリアの同胞(Fdl)所属のズボアリーナ氏との決選投票で53.4%にあたる5万118票を獲得。その差は7000票ほどだった。

 元ローマMFの当選の背景には、ズボアリーナ氏と同じ右派のトージ氏(フォルツァ・イタリア)との連携不足も指摘されているが、選挙戦では対立候補の批判ではなく自身の政治を語ることに徹し、市民の支持を受けた。新市長となったトンマージは地元紙の取材を受けると、初当選の喜びを語った。

「市長になるなんて考えもしなかった。歴史の1ページを綴ることができた。ベローナは相手を中傷することなく、プロジェクトを語ることで政治を行うことができることを示した。ベローナはこの時を長らく待ち望んでいたはずだ。私はこれから大きな責任を負うことになる」

 セリエAベローナが拠点を置くベローナ市はイタリア北部に位置し、人口は約26万人。古代ローマ時代の円形闘技場のほか、中世の街並みが残り「ロミオとジュリエット」の舞台としても人気の観光地となっている。

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