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ブラジル、20年ぶりW杯制覇へ貫禄の白星発進!! リシャルリソンの超絶バイシクル弾にピクシーも呆然

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FWリシャルリソンが2ゴール

[11.24 カタールW杯 ブラジル 2-0 セルビア ルサイル]

 カタールワールドカップは24日、グループリーグ第1節を行い、優勝候補ブラジルセルビアを2-0で破った。FWリシャルリソン(トッテナム)が大会スーパーゴール級のバイシクルシュートを含む2ゴールの大活躍。同じアジアで行われた2002年の日韓大会以来20年ぶりのW杯制覇に向けて貫禄の好スタートを切った。

 前半はドラガン・ストイコビッチ監督率いるセルビアが優勝候補を相手に健闘を見せた。5-4-1と4-3-1-2の守備ブロックをエリアによって使い分ける形でブラジルの攻撃をせき止めつつ、攻撃では4-3-3で広く幅を取ってボールポゼッション。なかなかチャンスを作るには至らなかったが、ブラジルも前半13分にFWネイマール(パリSG)が意表を突いて狙った直接CKくらいしか見せ場をつくれない立ち上がりとなった。

 それでも徐々に押し込めるようになったブラジルは前半27分、ボールを持ち上がったDFチアゴ・シウバ(チェルシー)のスルーパスにFWビニシウス・ジュニオール(R・マドリー)が抜け出すも、セルビアGKバンヤ・ミリンコビッチ・サビッチ(トリノ)が素早くアプローチ。同30分にはT・シウバのロングフィードをエリア右でFWラフィーニャ(バルセロナ)が頭で落としたが、ゴール前でセルビア守備陣に阻まれた。

 なおも攻めるブラジルは前半34分、ゴール正面でのコンパクトな崩しからMFルーカス・パケタのスルーパスにラフィーニャが抜け出し、フリーのまま左足でシュート。だが、これはボールに力が伝わらず、コロコロとGKの正面に転がった。同41分、セルビアDFニコラ・ミレンコビッチ(フィオレンティーナ)のクリアミスを突いたビニシウスが裏に飛び出すも、右足シュートは枠外。そのままハーフタイムを迎えた。

 後半開始直後、ブラジルはセルビアのビルドアップに牽制を仕掛けると、横パスが出た瞬間にラフィーニャが一気にプレス。ボールを奪うことに成功したが、シュートはGKミリンコビッチ・サビッチに阻まれる。同4分には中盤起点のカウンターからネイマールがドリブルで持ち出し、MFネマニャ・グデリ(セビージャ)のファウルを受けてFKを獲得。だが、ネイマールのシュートは壁に当たって枠を外れた。

 後半7分、ブラジルはワンタッチの崩しからラフィーニャがエリア内に抜け出すも、21歳のDFストラヒニャ・パブロビッチ(ザルツブルク)に阻まれる。同9分には左の大外を抜け出したビニシウスが絶妙な平行パスを中央に送ったが、ネイマールの左足ワンタッチシュートは枠外。対するセルビアは同13分、シンプルな浮き球にFWアレクサンダル・ミトロビッチ(フルハム)が競り勝ち、左サイドを抜け出したFWドゥシャン・タディッチ(アヤックス)が惜しいクロス。ここからセットプレーで攻め込む時間をつくった。

 それでもブラジルの主導権は変わらず、後半15分にはDFアレックス・サンドロの地を這うような左足ミドルシュートが左ポストを叩く。そして勢いを保ったまま同18分、ネイマールがペナルティエリア左で細かいステップで相手をかわすと、やや流れたボールをビニシウスがシュート。これはGKミリンコビッチ・サビッチに阻まれたが、跳ね返りをFWリシャルリソンが押し込み、待望の先制点を奪った。

 リシャルリソンは真っ先に左コーナーフラッグのもとに駆け寄り、ベンチメンバーも含むチームメートと歓喜を爆発。待ちに待った一瞬にスタジアムの多くを埋め尽くしたカナリア色のブラジルサポーターからも大歓声が沸き起こった。

 セルビアは後半21分、FWドゥシャン・ブラホビッチ(ユベントス)も投入し、なんとか反撃を試みるが、後半22分にはネイマールのカウンターでブラジルにビッグチャンス。それでもミレンコビッチのハードなスライディングで刈り取ると、こぼれ球を拾ったビニシウスの左足シュートは枠を外れ、難を逃れた。その直後にはタディッチの連続CKから長身選手が次々に飛び込んだが、ブラジルの守備陣を破ることはできなかった。

 すると後半28分、ブラジルの驚くべきスーパーゴールが飛び出した。左サイドを攻め上がったビニシウスが相手と正対し、駆け引きを始めると、右足アウトサイドでの低弾道クロスを選択。これを中央で待っていたリシャルリソンがふわりと浮かせると、身体を倒しながらアクロバティックに右足を振り抜き、豪快なバイシクルシュートを突き刺した。

 選手たちは再び左コーナーフラッグへ。またしても全員で輪になって歓喜を分かち合い、大会初戦から一体感を感じさせた。一方、ピクシーの愛称で親しまれるセルビアのストイコビッチ監督はあまりのスーパーゴールに呆然とした表情を浮かべた。

 ブラジルはその後も攻め手を緩めることなく、FWロドリゴ・ゴエス(R・マドリー)、FWガブリエル・ジェズス(アーセナル)、FWアントニー(マンチェスター・U)、FWガブリエル・マルティネッリと強力な攻撃陣を次々に投入し、一方的な攻勢を展開。終盤にはパスを回すたび、88301人が集まったスタジアムに「オーレ!」の大合唱が響き渡った。試合はそのままタイムアップ。再びアジアの地に帰ってきたサッカー王国が、悲願の王座奪還へ堂々の白星発進を果たした。

(取材・文 竹内達也)

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