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日本高校選抜候補、2年生MF安井が“決勝弾”

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[2.10 練習試合 日本高校選抜候補4-3専修大]

「決めたのは安井ですよ」。決勝点を決めた殊勲者、東海大仰星高(大阪)の2年生MF安井修平をチームメートたちが祝福していた。3-3で迎えた最終5本目の23分、日本高校選抜候補は左サイドからFW小屋松知哉(京都橘高2年)がドリブルで一気に切れこむと、角度のほとんど無い位置からそのまま強烈な左足シュート。右ポストに当たって跳ね返ったボールに詰めた安井がゴールへV弾を押し込んだ。「ゴールラインを越えていたと思う。(小屋松の)知哉のゴールですよ」と苦笑いしたが、それでもFW野路貴之(桐光学園高3年)と雪崩れ込むようにゴールへ走りこんだ執念がチームの勝利につながった。

 全国高校選手権では無得点だったが、サイドハーフとして8強入りに貢献してチームからただ一人高校選抜候補に選出された。武器は「前での変化であったり、アイディア。後ろでは早めに預けて、前で勝負したい」というMFは運動量と守備面に課題を残すが、しなやかな身のこなしと、ストライドの大きなドリブルでサイドを攻略したほか、2本目にはMF仙頭啓矢とのワンツーで同点ゴールをアシストするなどその攻撃力で存在感を発揮した。

 高校選抜ではまだ2日間だけのプレーだが、周囲の選手たちの凄さを肌で感じている。「みんなレベル高いですね。身体つきだったりも違うし、(広島加入の)浅野クンとか(湘南入りした)田村クンとかスピード感が全然違う」と舌を巻く。それでもこのチームでメンバー入りすることができれば、自身の今後を切り拓くことができると信じている。「ここで残れたら未来変わるかなと思います」。8年ぶりとなる全国選手権出場、そして8強進出したことで得たチャンス。自身のため、東海大仰星の新チームに経験をもたらすためにもこのチャンスは逃さない。

(取材・文 吉田太郎)

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