[3.30 ミズノカップU-18IN香川 日本航空1-4桃山学院 香川県サッカー場サブ]

「ミズノカップU-18 IN 香川(うどん県)2013」は30日、予選リーグ2日目を行い、グループAの日本航空(山梨)と桃山学院(大阪)との一戦は、終盤に3ゴールを挙げた桃山学院が4-1で勝った。桃山学院は今大会初勝利。一方、2勝1敗の日本航空は勝ち点で並んだ日章学園(宮崎)を得失点差で上回り、1位で準決勝(31日)へ進出する。

　午前中に行われた日章学園との首位決戦を制していた日本航空がメンバーを落としていたことは考慮しなければならない。それでも桃山学院が攻撃力を発揮して意地の白星を挙げた。1-1で迎えた後半24分、桃山学院はFW丸本周旦が獲得した右CKからCB片岡大基が豪快な勝ち越しヘッド。さらに1分後には速攻から右サイドを破り、最後は丸本が1タッチでゴールへと沈めた。

　丸本の強烈な個と、正確にSBの背後を突く攻撃に日本航空守備陣は完全に混乱。流れの止まらないまま迎えた32分には丸本が個で右サイドをこじ開け、その折り返しをMF中村修也が右足でゴールへ叩き込んだ。桃山学院は全国総体予選へ向けた対策、前線の新たな組み合わせもテストし、会心の勝利をおさめた。

　一昨年、大阪王者として全国高校総体に出場し、昨年も同予選で3位に食い込むなど安定して大阪上位へ食い込んできている桃山学院だが、今年はエース丸本と関西選抜のDF片岡大基を攻守の柱に各ポジションに好選手が揃う。堀佳津之監督が「メンツは揃っていると思う。まとまろうとしている姿勢も見えますし、(大阪3位だった)昨年よりも今年の方が力がある」と分析するチームは宮崎遠征で全国高校選手権優勝の鵬翔と2試合を戦い、1勝1敗で終えた。今年のスローガンはズバリ「日本一」だ。

「人もボールも動くサッカー」を掲げ、同時に前線からはハイプレッシャー。身体への負担が大きく、体力が尽きた終盤の失点で敗れる課題はあるが、まとまりのある好チームとなってきている。またチームは系列の大学で関西屈指の強豪である桃山学院大との合同トレーニングや練習試合を行い、C大阪や鳥栖など指揮を執った経歴を持つ楚輪博監督から指導を受けることもあるという。丸本は「パスアンドコントロール。出した後に走ることだったりをしないと個人として伸びない」と教わったことを口にしたが、各選手が全国クラスの“兄貴”たちとの交流も刺激に成長してきた。丸本は「今年は大阪を突破して全国優勝」と宣言。ミズノカップで見つけた課題を修正して、全国総体をかけた戦いに臨む。　

[写真]桃山学院は片岡(右)の勝ち越しゴールなどで逆転勝ち

(取材・文　吉田太郎)

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