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[プリンスリーグ関東1部]主力ケガで不在も横浜FMユースに後半4発!前橋育英が2位浮上!

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[5.19 プリンスリーグ関東1部第1節 横浜FMユース0-4前橋育英高 小机]

 高円宮杯U-18サッカーリーグ2013 プリンスリーグ関東1部は19日、悪天候のために4月7日から延期されていた第1節の横浜F・マリノスユース(神奈川)対前橋育英高(群馬)戦を行い、前橋育英がFW小口大司(3年)の2ゴールなど後半に4点を挙げて4-0で快勝した。

 拮抗した展開は後半、一気に“上州の虎”前橋育英へ傾いた。5分、横浜FMがスペースを狙ったパスが味方の選手の背中に当たってこぼれると、前橋育英の高速カウンターが発動。左サイドからすぐさま入れられた縦パスを絶妙なタッチでコントロールした小口が一気にスピードを上げると、カットインから右足シュートをゴールヘ流し込んで先制した。山田耕介監督が「20~30mがとても速い」と評する10番のゴールが大きな先制点となった。

 この日、攻撃のキーマンであるMF廣瀬慧と守護神の蔦颯、U-17日本代表DF田邉真之介、DF高田龍司(すべて3年)と主力を怪我で欠いた前橋育英だが、それでも3-4-3システムから右MF池田壮磨(3年)がパワフルな攻撃参加を見せ、MF上田竜哉や左DF柿崎雅也(ともに3年)の好パス、U-17日本代表MF鈴木徳真(2年)のゲームメークなどからチャンスを生み出していた。前半終了間際に上田竜、小口が立て続けに迎えた決定機は横浜FM・GK谷口裕介(3年)の好守によって阻まれたが、それでもエースストライカーのスピードが横浜FMゴールを突き破った。

 一方の横浜FMは前半、U-18日本代表候補MF汰木康也(3年)のドリブルシュートや左クロスから10番MF田中健太(3年)が右足シュートを放つなど前橋育英ゴールを脅かしていた。右サイドを駆け上がるSB福田圭佑(3年)のラストパスがあわやの場面もつくり出す。ただ、ここまで得点につながっていた切り替えの速い攻撃からの縦パスが精度を欠き、ポゼッションで試合を支配することもできない。サイド攻撃からチャンスをつくる一方で、間延びした中盤を前橋育英に活用されるなど、試合の流れを自分たちに傾けることができなかった。

 失点後の8分には左サイドを個人技で攻略した大型ドリブラー、汰木のラストパスにFW深澤知也(3年)が飛び込み、交代出場の右MF田崎遼太郎(2年)がドリブルデ鋭く中央へ切れこむなど、反撃していた。そして17分にはベンチスタートだったFW武颯とMF新里涼(ともに3年)を同時投入。ただ、この後、オープンな攻め合いで先に点を奪ったのは前橋育英の方だった。

 30分、前橋育英はMF上田慧亮(3年)の右クロスをDFの前に入り込んだ小口が打点の高いヘッドで合わせて2-0。これで意気消沈してしまった横浜FMは盛り返す力がない。松橋力蔵監督も指摘していたが、個々では気持ちを奮い立たせようともしていたが、パワーがなく、チームとしても結びついていなかった。逆にチャンスを確実にものにした前橋育英は35分、右コーナー付近で上田慧が一度ボールを失いながらも奪い返すと、ラストパス。これを交代出場のU-17日本代表MF渡邊凌磨(2年)が左足で合わせると、最後はGKの前に飛び込んだ上田竜がゴールヘ押し込んで3点差とした。前橋育英はさらに39分にもMF佐藤祐太(3年)からのスルーパスに反応した上田慧がGKをかわして4点目のゴール。後半の4発で順位を2位へ上げた。

 故障者の多い前橋育英だが、GK荻野健人(3年)が安定した守りを見せるなど、全国屈指とも言える屈指の選手層の厚さを発揮し、同じく強力な陣容の横浜FMに快勝。指揮官が「技術のある子が多い」というチームはDF樋口慎太郎、渡邊良太朗(ともに3年)を中心とした守備も堅い。小口が「一人ひとり本当に上手い。日本一を目指せるチームだと思うので、日本一を目指していく」という目標に、まずは高校総体で挑戦する。

(取材・文 吉田太郎)
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