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[2014 Rookie League]矢板中央が市立船橋撃破!!Aグループ優勝をほぼ手中に

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[9.14 2014 Rookie LeagueAグループ第9節 市立船橋高 0-3 矢板中央高 時之栖裾野G]

 関東、静岡の強豪18校の1年生たちが優勝を争うU-16大会「2014 Rookie League」は14日、Aグループ最終節の首位・矢板中央高(栃木)対6位・市立船橋高(千葉)戦を行い、矢板中央が3-0で勝利。暫定首位を守った矢板中央は15日に2位・前橋育英高(群馬)が清水桜が丘高(静岡)に7点差以上つけて勝たない限り、初優勝となる。

 開幕から快進撃を続けてきた矢板中央が優勝へ大きく前進した。特に後半は、ピッチサイドギリギリから檄を飛ばす池亀翔コーチの「矢板の男なら、気持ち見せろ!」の声に呼応するかのように気迫溢れる激しいプレーの連続。後半に3点を奪った矢板中央が市立船橋に黒星をつけた。

 後半立ち上がりに押し込んでいたのは全国高校選手権優勝5回の名門・市立船橋だった。DF杉岡大暉やMF高宇洋とトップチームに1年生を送り出している市立船橋だが、セットプレーや左MF森田哲平の左足クロス、そして中盤で存在感を放ったMF山田修平やMF半田尚之が個人技を発揮しながら次々と矢板中央ゴール目がけて切れ込んでいく。だがGK渡辺優三やCB真下瑞都、CB関秀斗中心に守る「栃木の雄」矢板中央が先制する。

 16分、ゴール正面左寄りの位置からのFKをMF伊藤心が右足でゴール右隅へ沈めて1-0。さらに18分には自陣で得意のドリブルを開始した伊藤がDF2人を抜き去って一気に中央を駆け上がると、左前方へ出したラストパスを交代出場のMF澤野祐輝が左足で決めて2点差とした。

 市立船橋は焦れることなく攻撃を続けるが、矢板中央は1人1人のテンションが高く、また伝統のハイプレスを終盤もかけ続けて得点を与えない。そして44分、矢板中央はFW高瀬蓮からのラストパスを受けたMF呉晴樹がダメ押しゴール。逆転優勝を狙う前橋育英にも大きなプレッシャーをかける3点目のゴールによって勝負を決めた。

 矢板中央の池亀翔コーチは「やり切った顔をしていました。それが良かった」と選手たちが力を余すことなく使い切ったことに感謝。そして「格好いい練習ではないけれど、1対1、2対2、ヘディングの練習などからやってきました。彼らは素直の中にも物事の吸収力が早かったと思います。きょうは後悔のないように戦おう、感謝の気持ちを出そうという中でよくやってくれました」と語り、また統括する金子文三コーチは「(この結果を出したことは)自信ですけれど、これから。今後が勝負」と選手たちのさらなる成長を期待していた。

 応援に駆け付けた父母へ向けて「遠くまで来てくれた親たち、サッカーに感謝の気持ちをもって、この貴重な経験を力にしてこれからも頑張ります」と挨拶をした伊藤は「前からの守備、声、気持ちはどこにも負けなかったと思う。怪我で来ていない選手やメンバーに入れなかった選手、期待してくれた親や先輩、監督といった背中を押してくれた人たちのためにも勝てて良かった。満足せずに努力を続けていく」と誓った。市立船橋や流通経済大柏高、3連覇中の前橋育英など強豪ぞろいのリーグ戦を暫定首位で終えた矢板中央。優勝は前橋育英の結果次第ではあるが、7勝1分1敗の成績で終えた彼らにとって「2014 Rookie League」は自信をつけて、今後より高い目標を設定することに繋がる貴重な9試合となった。 

(取材・文 吉田太郎)
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