beacon

[MOM1326]大津DF杉山直宏(1年)_大津の次世代注目の才能、鮮烈な先制弾

このエントリーをはてなブックマークに追加

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.16 九州新人大会決勝 国見高 0-5 大津高 西原町民陸上競技場]

 ゴール前で見せるしたたかな守りとハードワークで決勝まで駒を進めてきた国見高の堅守を大津高の1年生が突き破った。前半17分、大津はMF河原創の左CKのクリアボールを左SB杉山直宏(1年)が左足で叩くと、強烈な一撃が黄色と青の壁の間を抜けてゴール右隅へ突き刺さる。「こぼれてきたんで、ブチこむだけでした。しっかり足に当てた」という背番号18のゴールに先輩たちは「すげぇな!」と手荒い祝福。1年生DFが大量5得点を挙げた大津のゴールラッシュの口火を切った。

 本来はSHだが、大津のSBはパスワークの中でまるでウイングのような役割もこなす。「(大津では)SBでも積極的に攻撃参加できる」という杉山は左サイドから縦への仕掛けでPAへ切れ込みシュートへ持ち込むなど、ドリブルスキル、パンチのあるシュートなど攻撃力を発揮。そして今大会初ゴールでチームの優勝に貢献した新人大会について「成長するいい大会でした。自信になりました」と微笑んだ。

 大津は近年、年代別日本代表や全日本大学選抜、そしてJの世界に次々と逸材を送り込んでいる。自チームから生まれるその才能たちについて平岡和徳監督は親しみを込めて「“変態”がいますよ」と紹介しているが、杉山は平岡監督が次の世代の“変態”アタッカー候補に挙げる攻撃タレント。アビスパ福岡U-15から「大津に来て自分自身で成長したかった」という理由で毎年のように好タレントを輩出している熊本の強豪へ挑戦して、まずひとつ結果を残した。

 決勝で輝きを放ったが、チームの主力へ成長して活躍するのはまだまだこれから。「香川選手のように」ドリブルからゴールを奪い取る選手を目指す杉山は「今年1年間では年代別代表とか入りたいです」という目標を叶えるためにさらなる進化を遂げる。

(取材・文 吉田太郎)

TOP