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国見は目標の九州V届かず、「個人のところの強化が必要」

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[2.16 九州新人大会決勝 国見高 0-5 大津高 西原町民陸上競技場]

「力負けしましたね。個人のところの強化が必要かなと思いました」。今大会が監督として初の公式戦ながらも、伝統校の国見高を8年ぶりとなる九州大会決勝まで導いた小嶺栄二監督は試合後に無念さを滲ませていた。

 10年度の全国高校選手権を最後に全国舞台から遠ざかっていた国見が、今大会は東福岡高や那覇西高という強豪相手に先制されながらもビハインドを跳ね返して、近年なかったような形の勝利。一戦一戦目に見えるような成長を遂げながら勝ち進み、目標の優勝に王手をかけた。

だが、エースFW酒井信磨(2年)が「最後の最後で自分たちの弱いところが出てしまった。そこまでは失点しても粘り強くやることができていたんですけど、最後の決勝では1点して立て続けに失点する悪いところが出てしまった」と説明したように、決勝では前半17分の失点から悪い流れを食い止めることができずに計5失点。自信を深めた大会は、よりレベルアップする必要性を突きつけられる大会にもなった。

 それでも低迷の続いていた国見が、堅守と高さ、スピードを活かした攻撃で九州のファイナリストにまで復活を遂げた。小嶺監督は「真剣勝負ができたことを次につなげていかないといけない。各県の強豪チームとやる中で日々成長を感じることができました」。今回、九州のトップチームたちと6試合を戦った経験は、これまで九州レベルで公式戦の真剣勝負をした経験のない選手たちにとっては貴重なものとなった。

 その中で酒井やCB菅田真啓(2年)、MF清光脩帆主将(2年)ら九州レベルで健闘した個もいたが、より全国レベルに迫るにはまだまだそれを高めることが必要。酒井は「個のところで負けていたので、各自がレベルアップしてインターハイに臨みたい」。次の目標は全国大会への復帰。それを目指して個の力、チーム力を強化する。

(取材・文 吉田太郎)

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