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「監督にできるぞというのを見せないといけない」、立正大淞南は2本柱不在も中国地区制覇

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[3.16 中国高校新人大会決勝 立正大淞南高 3-1 広島皆実高 山口県立おのだサッカー交流公園]

 立正大淞南高は今回の中国高校新人大会で主将のCB饗庭瑞生(2年)とエースFW井上直輝(2年)という2本柱が不在。立正大淞南はジャパンユースサッカーリーグで流通経済大柏高や桐光学園高に勝利しているが、「この2人は別格。どうにかなってしまう」と南健司監督がいうほど、饗庭と井上はチームにとって大きな存在だ。

 それでもFW杉本龍哉(2年)が「井上と饗庭がいてなくても監督にできるぞというのを見せないといけない大会。そういうところは全員で意識して、ポジション争いとかあるので、全員で『オレも出させてくれ』とアピールできたのは良かった」というように、個々もアピールをしてタイトルを勝ち取った。

 MF上村大悟やMF上西健也(ともに2年)と言った主力候補が決勝でもチームを引っ張り、後方では他校が賞賛していた守護神・小笠姫馬(2年)やCB武田航太朗、右SB藤井義治(ともに2年)たちが踏ん張って白星へ結びつけた。そして1年生たちも奮闘。特にMF林尚輝(1年)は1ボランチのポジションで存在感を発揮した。180cmの大型ボランチは横の動きにも強く、再三のボール奪取から丁寧なパスで攻撃に繋げていた。林は「今は守備が特長と思ってプレーしています。駆け引きで取ること、ヘディングで勝つことを意識しています。自分はこの2日間はいいプレーできなかった。決勝はやってやろうと思っていました」。その意気込みを表現する好プレーでチームの優勝に貢献した。

 本人は「課題だらけ」と首を振るが、「日本一のボランチになりたい」と意気込む林は中盤の柱候補だ。同じく下級生で先発したCB國脇楽生や左SB澤田拓実らとともにチームを支え、日本一に貢献する意欲。また、4月に開幕するプリンスリーグ中国で連覇してプレミアリーグ参入戦を勝ち抜けば、来年、自分たちの代でプレミアリーグを戦うことができる。林は「いろいろな強いチームが来ると思いますけれど、去年もほぼ全部勝っている。今年も勝って自分たちの代がプレミアでできるように頑張りたいです」。まずはプリンスリーグ開幕までチームの競争を勝ち抜き、チーム力をより向上させる。

[写真]中盤で存在感を見せた立正大淞南MF林

(取材・文 吉田太郎)

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