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[Rookie League]早くもAチーム経験者13人の期待の世代、流経大柏が帝京三を1-0で退ける

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[5.16 Rookie League Agroup第1節 流通経済大柏高 1-0 帝京三高 時之栖裾野G]

 関東・静岡の強豪校が優勝を争うU-16大会、「2015 Rookie League」は16日に第1節を行い、A groupでは流通経済大高(千葉)が1-0で帝京三高(山梨)に勝利した。

 前半半ばまでは濃霧によって逆サイドのボール、人の動きも全く見えないような悪コンディションのゲームで、初優勝を狙う流経大柏が勝ち点3を勝ち取った。今年の流経大柏の1年生はすでにAチームを経験している選手が13人もいる。Aチームが不調だったプレミアリーグ開幕直後に行った15分間の11対11で1年生たちがAチームを押し込んで0-0。Aチームを脅かすようなゲームでポテンシャルの高さを示した。この日、先発の11人中8人が名門のトップチーム経験者だった流経大柏はMF菊地泰智やMF村上陸、MF上野飛翔が随所で高いスキルを発揮し、左SB近藤立都がF東京入りしたOB・小川諒也と比較されるほどの高精度の左足を披露する。

 前半33分にはFW池田啓利のラストパスを左中間でコントロールしたMF板倉航希が右足で先制ゴールを流し込んだ。対する帝京三も守備能力の高さとコーチングが印象的だった菊地開世と球際で強さを発揮した伊藤直大のCBコンビを中心とした堅守で対抗。前半37分には最前線でボールを収めたFW池田祐也のキープからMF鈴木健人が放った右足ミドルがゴールを捉える。また、MF小林颯耶のゲームメークから俊足FW山本涼がスペースを突き、セットプレーで決定機もつくった。帝京三・新井大介コーチは「良く守れていた」と語った一方、「シュートを打たせてもらえなかった」と要所を締めて無失点で終えた流経大柏の守りを賞賛。流経大柏は初戦の硬さも見られた中でも強さを示して白星を勝ち取った。

 元千葉の齋藤礼音コーチが「(選手たちの)能力が高いのは間違いない」と認める流経大柏は、自分たちで考えて相手の弱点を効果的に狙うという部分ではまだまだ物足りなかったものの、普段からトップチームの隣でトレーニングしているチームには「勝負にこだわるスピリット。球際の部分。そこではまず負けないこと」(齋藤コーチ)という流経大柏のスピリットがすでに身に着いてきている。的確なポジショニングで相手を封じたMF宮本優太や声を上げながらのヘディングでチームを鼓舞した近藤らを中心に守り切った試合ではその部分を特に感じさせた。

 齋藤コーチは「勝ち癖をつけて行かなければいけない。Rookie Leagueはまだ一度も優勝していないということですし、そこは狙っていきたい」と名門・流経大柏がまだ勝ち取っていないRookie League優勝へ意欲。宮本は「コーチからは毎回の練習で『1年から物語をつくれば、3年でモノになると言われている』」。どこにも負けないトレーニングにこだわり、タレントたちは今季のRookie League優勝を2年後の勝利、活躍に繋げる。

[写真]流経大柏は前半33分に板倉が決勝ゴール

(取材・文 吉田太郎)
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