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[プレミアリーグ参入戦]電光石火の3点先取、新潟明訓が尚志振り切る

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[12.11 高円宮杯プレミアリーグ参入戦1回戦 尚志高 2-3 新潟明訓高 広島補助]

 高円宮杯U-18サッカーリーグ2015 プレミアリーグ参入戦は11日に1回戦を行い、尚志高 (東北、福島)と新潟明訓高 (関東2、群馬)が対戦。新潟明訓が3-2で勝利し、13日に横浜F・マリノスユース(関東2、神奈川)と戦う決定戦進出を決めた。

「尚志の仲村浩二監督は順天堂大学の偉大な先輩。その縁もあって、尚志さんとは何回か試合をさせてもらっています。来週もする予定だったのですが…。まさかここで当たるなんて思ってもみなかったです」。

 新潟明訓・田中健二監督がこう語ったように、お互い手の内を知り合った一戦となったこの試合。「先に点を取らないと勝てないと思った。1点ではなく、2、3点取らないといけないと思っていた」と田中監督が語ったように、立ち上がりから攻勢に出たのは新潟明訓だった。

 攻撃のキーマン・中村亮太朗を怪我で欠くが、代わりに入ったトップ下の渋木理、左MF高橋怜大、右MF関口正大田辺大智坂田純のツートップが相手のギャップに巧みに顔を出して、ショートパスとアンカーの加藤潤、CB木村風輝からのミドルパスを駆使して尚志を大きく揺さぶった。

 4分に左CKからCB苅部杜行が先制ヘッドを叩き込むと、11分には左サイドを突破した関口の折り返しを、ニアで高橋がダイレクトで蹴り込んで追加点。さらに20分には再び左CKから関口がヘッドで合わせ、田中監督の目論見通り3点目を奪った。

 しかし、36分に関口のスルーパスに反応した坂田が決定的なシュートを外すと、試合の流れは尚志の下に傾いていった。尚志は39分、MF柳原隆二が1点返すと、後半、仲村監督は怪我でベンチスタートだったCB茂木星也を投入。すると守備が安定し、尚志の攻撃力がより発揮されるようになった。さらにMF高梨起生が中盤に落ちて、ボールを中央に集約するようになったことで、攻撃にリズムが生まれるだけでなく、新潟明訓の守備バランスを大きく崩した。そして15分に高梨が1点差に迫るゴールを決めると、より試合は尚志のペースになっていく。

 苦しい展開に新潟明訓・田中監督はトップ下の渋木に代えて、MF井口文郷を投入。井口と加藤のダブルボランチにシフトチェンジ。それでも新潟明訓は高梨のリズムメークに苦しめられたが、何とか凌ぎきった。「苦しかった。前半3点取れたのが大きかった」と田中監督が語れば、「最初にズルズルとやられたのが痛かった。後半巻き返したけど、3点は痛かった」と仲村監督が語る。順天堂大学の先輩後輩対決は、電光石火の3点先行を達成した、後輩の田中監督率いる新潟明訓に軍配が上がった。

(取材・文 安藤隆人)
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