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[東福岡×NB]熾烈な先発争いで「9番」獲得のFW藤井一輝「『ここでいいな』と思わずに上を目指す」

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 全国2冠王者・東福岡高の先発争いで「ホットスポット」となっているのが1トップのポジションだ。国体優勝の実績などを持つ俊足FW佐藤凌我(3年)と、泥臭い動きとゴールという結果でアピールを続けてきたFW藤井一輝(3年)。その中でエースストライカーの番号である背番号9を勝ち取ってプレミアリーグ開幕を迎えた藤井に、ポジション死守への意気込み、そしてトレーニングで着用し、「とても合う」と口にしていたニューバランス製のスパイク「ビザロPRO HG」についての感想を聞いた。

●FW藤井一輝
―新チームスタート時はベンチスタートが多かったが、ここへ来て先発の機会を増えている
「船橋のカップ戦も、サニックスカップも先発出場できたり、出場時間が段々長くなってきて先発が増えてきたことは嬉しいことですし、手応えも感じつつあります。でも、まだ全然自分の立場を確立できたとは思いませんし、自分が途中交代した試合で(ポジション争いのライバルである佐藤)凌我が点決めて結果を残していたりしている。難しい試合になるほど先発は点決める責任があると思う。そこで自分ではなく、凌我が結果を残したりするのは、自分はまだ力が足りないなと思うし、まだ全然スタメンを取ったとは思っていないので一戦一戦アピールしていくだけです」

―FWには明確なアピールポイントがある
「得点というのはFWとして責任というか、義務だと思う。点を決められなかったら試合に出れないし、スタメン取って試合に出続けて、なおかつ凌我よりも多い点数をという目標がある。ただ点数を取るだけでなくて動きの質とか、量とかにもこだわりながらよりゴールに貪欲にやっていきたい。自分は武器のポストプレーという意識が強いんですけど、後ろを背負ってばかりだとゴールは生まれないと思う。これまでよりも貪欲に前向いてシュートを打ってゴールを取りたいと思います」

―その泥臭い動きによってチームは助かっていると思うが
「自分は上手いよりもむしろ下手な選手だと自覚している。足元は本当にないし、足技とかあるわけではないので。自分の身体を上手く使いながらあまり持ちすぎないとか、相手が来る前に状況を把握して見えた選手を使って裏を狙うとか、そういうところを意識しています」

―去年までのストライカーたちとまた違う部分で勝負している
「去年は餅山(大輝、現鹿屋体育大)さんと毎熊(晟矢、現桃山学院大)さんがいてそれぞれ特長があって、でもそれぞれの特長を活かしながらお互いに結果を出していた。中学(ルーヴェン福岡FC)から自分の目標は餅山さん。身体の使い方だったり、そのプレーをお手本にしてきた面もある。かつ自分が持っていたものをもっと試合中に出して行ってアピールしながら、凌我とのポジション争いを勝っていけたらなと思います」

―やはりライバル心が強い。
「自分が結果を残せなかったら、凌我にチャンスを与えることになるので、自分はその試合その試合で常に自分の100パーセントを出し切りたいと思います」

―きょうのトレーニングで着用した「ビザロPRO HG」の感想を教えて下さい
「正直、自分の足にはとても合います。履き心地もいいですし、足のズレとかもなくて使っていて足にフィットしていると思います」

―今までニューバランス製のスパイクについてイメージがなかったと思うが
「正直、今履いているスパイクよりもいいと思います」

―難しいコンディションだったが、その中でどのような違いが?
「全然グリップもあって滑ることもなかった。これまではグラウンドで滑ることとか結構あったんですけど、雨でもそれがなくていいと思います」

―ターンしやすい特長がある
「細かい動きをする時も、止まる時の感覚が良かったり、ターンとかも後ろ足だけ残ってしまうとかなかったので、止まる面でも良かったと思います」

―普段、スパイク選びで気にしているところは
「ポイントの数とか、天然か人工的なものかとか、あとは足の幅。自分は足幅が広い方なので、合わないものもあるんですけど、ニューバランスのスパイクは幅の違うスパイクが2種類あって、自分に合う方を選べたので良かった」

―FWとしてスパイクにこだわる部分がある
「FWとしては前に行くスピードを出したり、細かい動きで相手を外したりというのがあるので、そこでグリップが強いというのがあったらやりやすいし、キレも出るのでこのスパイクは良かった」

―絶賛だね
「ニューバランスのスパイクはあまりイメージ沸かなかったんですけど、使い心地は本当に良かった。(評価は人それぞれだと思うけれど)自分にとってはいいスパイクかなと思います」

―2冠だった昨年から代が変わった今年、チームとしてどういうところを示したい?
「去年のチームは2冠取れてプレミアでも2位。先輩たちが残してくれた結果は意識しますし、周りも比べてくると思う。もちろん、自分たちも目指すものは3冠とシーズンが始まる前から思っていたこと。でも、3冠というのは去年よりももっと自分たちが要求しあわないといけないと思う。自分はFWとして去年の守備の意識を受け継ぎながら、去年以上のものを出せるような攻撃に対するアプローチを出していきたい」

―どのような一年にしたい?
「インターハイ、選手権、プレミアリーグもこれから。質を高めて、『ここでいいな』と思わずに上を目指して、課題を克服したらその質を高めたり、他のことをもっともっとできるように。自分をもっと高いところへ持っていって最後の大会を迎えたいと思います」

(取材・文 吉田太郎)

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