[8.26 関西U-16～Groeien(育てる)～2016第9節 野洲高 10-3 奈良育英高 伊勢ヴィレッジA]
　
　同じミスを繰り返してしまった。奈良育英高はボールばかりを見すぎて野洲高の攻撃への対応がずれ、GK嶋越大地が必死のセーブを見せていたが、それでも前半だけで6失点。後半はCB白澤幸志郎が「相手のFWのが一枚前に落ちていた。前半みたいに離されてしまうとフリーにしてしまうので、ついて行こうと」と思い切って前に出るディフェンスを試みる。チーム全体的に前への姿勢が出た後半は立ち上がりから野洲を押し込んでMF北中臣良やFW深見悠生が果敢な仕掛け。FW山川智也が決定的なシュートを撃ちこみ、ワンツーから北中が右足シュートを打ち込むなど反撃した。

　MF塩貝泰盛やCBの白澤もチャレンジしてシュート。MF藤田爽太朗の右クロスを交代出場のFW松本祥が頭でゴールへ叩き込むなど後半に2点を返した。前半に比べるとチャンスの数が激増し、戦う姿勢も見えたが、計10失点で完敗。白澤は「ドリブルするっていうふうに聞いていたので個人が抜かれないようにしようと思いました。でも、イメージ通りにできていなかったと思います。ボールばかり見てマークがしっかりと見えていなかった。(チーム全体が)ボールばかり見ているので、そこを直していかないといけない」と改善を誓っていた。

　白澤は「中心になってやろうと思っています。試合中とかも声かけながらしっかりやっていけたらいい。全国目指して、上を目指してやっていきたいです」と語る長身CB。前でボールを跳ね返すことを得意とするDFはチームの中心、リーダーへの成長を誓う。

　試合後はコーチ陣から非常に厳しい指摘を受けていた。「関西U-16～Groeien(育てる)～」は9戦全敗で終了。白澤は「勝てない状況なので、これからしっかりやっていって次やるときは勝てるようにしたいです」。先輩たちは1年時に苦戦しても徐々に差を詰めて3年時には対等に戦うような個、チームとなっている。自分たちも悔しさを持って日常に取り組み、今回の対戦相手たちと再戦した際に必ず雪辱を果たす。

(取材・文　吉田太郎)

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