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[プリンスリーグ北信越]U-17代表初選出、北越の190cmCB山田洸太は世界で学んだこと活かして全国へ

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U-17日本代表の一員として海外遠征を経験してきた北越高CB山田洸太主将

[9.22 高円宮杯プリンスリーグ北信越第17節 富山一高 3-1 北越高 長岡市ニュータウン運動公園サッカー場]

 北越高は8月のU-17日本代表チェコ遠征で初代表を経験したCB山田洸太主将がフル出場した。突破しようとする相手に対し、190cm、75kgの身体を活かして捻り潰すようなディフェンス。また、相手の鋭いプレッシャーの中で通した縦パスや、持ち味でもある対角線上のSHにピンポイントで通すクロスボールも効果を発揮していた。だが本人も「ミスが多かったので改善していきたいと思っています」と首を振ったように、守備面での判断ミスなどあって、悔しい敗戦。前節の首位・新潟明訓高戦に続く上位勢撃破をすることはできなかった。

 山田は7月の国際ユースin新潟にU-17新潟選抜の一員として出場。守備の柱としてU-17日本代表撃破に貢献すると、U-17日本代表の山口素弘監督は続く8月のチェコ遠征で山田を抜擢した。本人はチェコ遠征について、「チェコとかガタイ良くて自分と同じくらいの対人の強さ持っている選手がいた。(彼等とのバトルは)楽しかったです。最初緊張してしまって、自分を活かすことができなかった。(チームメートも)個人個人レベルが高くて、今まで感じることができないことを感じることができました」と振り返る。すでにプロとして湘南でプレーするMF齊藤未月らチームメートたちの意識はとても高かった。刺激を受けた山田は代表チームで学んだことを早速北越で活かしている。

 荒瀬陽介監督は代表遠征から帰国後の山田について「大分変わりましたね。意識が高くなった。他の選手に対して要求する部分が上がった。それに周りがついてくれば」と口にする。その説明通り、この日印象的だったのはチームメートに厳しく要求していた点だ。判断を欠いたプレーに対しては怒声を交えて厳しく指摘。「(代表で)世界と戦ってきて、技術だけじゃ勝てないので声出して周りを活かそうと」。個人としても「縦に出すボールは山口さんにも言われて大分良くなった」と感じているが、個々の能力が高い今年の北越のポテンシャルを引き出すために学んできたことを声で伝えようとしている。

 この後はプリンスリーグ最終節を挟んで、選手権予選に突入する。荒瀬監督が「個の部分とか攻撃のところとかはある程度力がついてきた。本人たちもできる手応えがあると思う。あとは守備のところ。トーナメントなので後ろのところがしっかりするのが勝つ条件だと思う。修正できれば勝つチャンスはあると思います」と語るように、細かな修正ができれば激戦区・新潟を勝ち抜くチャンスは十分にある。山田はその選手権へ向けて「個人個人の技術だったり、全体で戦い抜く力が必要。日々の練習から一生懸命やっていきたい。個人としてはキャプテンとしてみんなをまとめられるように練習からしっかりしていきたい。(試合では)高さ、ヘディングだったり対角線のボールであったり周り活かせる所を見せたい」。齊藤らと共に過ごして「目指したい」とより感じたプロの世界。その舞台に立つためにも選手権で活躍し、チームとともに予選突破を果たしてスカウトたちにアピールする。

(取材・文 吉田太郎)
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