beacon

3日間の高校選抜候補合宿打ち上げ、17日には「負けられない」U-18Jリーグ選抜戦

このエントリーをはてなブックマークに追加

 今月5日から静岡県内で欧州遠征メンバーの選考合宿を実施した日本高校選抜候補は合宿最終日の7日午前、約70分間のトレーニングを行い、3日間の合宿を打ち上げた。

 前日の練習試合後に前橋育英高の2年生3選手が学校行事出席のために離脱。またMF西田直也(駒澤大高2年)が左膝を痛めて練習参加を見送ったため、合宿最終日は15選手のみでのトレーニングとなった。黒田剛監督(青森山田高)も参加しての5対2、またGKを含めての5対5などで汗を流した選手たち。仲村浩二コーチ(尚志高)から「昨日は全然」と指摘されていたSB常盤悠(尚志高3年)が鋭い動きを見せていたほか、MF持井響太(滝川二高3年)やMF薬真寺孝弥(長崎総合科学大附高3年)、FW伊藤龍生(米子北高3年)、FW長崎達也(佐野日大高3年)といったアタッカー陣が積極的にシュートを打ち込むなど、合宿最終日ということで前日よりもギアの上がっている選手が多かった。

 チームから1人だけ参加した選手など合宿開始当初は馴染めていなかった選手も会話を重ねる中でコミュニケーションは向上。選手たちは互いに良さも引き出しながら、選考会をやり切った。リーダー格のMF住永翔(青森山田高3年)は「最後の練習だったので、自分の出せるところを出そうという雰囲気とか、また昨日とは違った真剣味があったり、そこは良かったかなと思います」と語り、黒田監督は「やっとコミュニケーションが取れるようになってきているから、(これからメンバーが絞られてチーム作りが進む中で)少しずつ馴染んでくると思う。もう下の名前で呼び合っているくらいだからそこは心配ないかなと」と頷いていた。

 前日に桐蔭横浜大と行った練習試合ではMF鳥海芳樹(桐光学園高3年)やFW飯島陸(前橋育英高2年)が黒田監督の求めるレベルの守備を実行して評価されていた。それでも指揮官は「(ハードワークの部分など)求めているところはまだまだ。これからだよね」と指摘。今後合流する予定のU-18日本代表組やJリーグキャンプ参加選手を加え、現在の計30名を20名強の人数まで絞る次回の合宿から欧州遠征(4月)で参加するデュッセルドルフ国際ユース大会へ向けてチームを作り上げていく。

 2月17日にはFUJI XEROX SUPER CUPの前座で開催されるNEXT GENERATION MATCHでU-18Jリーグ選抜と対戦。GK大迫敬介(広島ユース)やCB橋岡大樹(浦和ユース)、FW中村駿太(柏U-18)らU-18日本代表の主力組がいるとは言え、対戦相手は下級生メンバーだけに負ける訳にはいかない。住永は「Jユースの方もU-18の日本代表になっている選手もいますし、プレミアで戦っている選手もいる。自分は3年で年下には負けられないというプライドもありますけれど、まずは自分たちのやれることを精一杯やりたいと思います」。これからコンディション面の向上も必要。そして、選手たちは各校で積み上げてきたものに黒田監督の言う“山田流”のハードワーク、守備の部分などプラスアルファを加えて、チーム力を高めて、国内、欧州で結果を残す。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
日本高校選抜欧州遠征特設ページ

TOP