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[MOM2079]慶應義塾FW板倉正明(新3年)_スペインで学んだFWの姿勢表現、ゴールにこだわって先制点

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慶應義塾高FW板倉正明

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.28 UAチャレンジカップ 創造学園高 0-2 慶應義塾高 いわきFCフィールド]

「自分が決める」。その強い姿勢が結果をもたらした。慶應義塾高は前半29分、自陣から右DF長谷川友己、MF平田賢汰と繋ぎ、平田がスルーパス。これで抜け出したFW板倉正明に対して創造学園高DFもすぐに対応して前方を塞ぎに来ていた。だが、板倉はパスを選択せずに自ら仕掛けて、打ち切ってゴールを奪う。

「チームで回しながらということをやっていてそれも大事なんですけど、最後自分が決められるような選手になりたい。パスもあったんですけど自分で行ってみようかなと」という板倉はDFに突っかけて行くと、切り返しでわずかにマークを外して右足を振り抜く。これがゴール右隅に決まり、先制点となった。

 このゴールは今月にスペイン遠征で学んできた成果を表現する一撃だった。「スペインでも向こうの選手はとにかくゴールにこだわってきて、自分もそういうところは真似していかないといけない。(スペインのFWは) 抜かずにかわして打つことがあった」。だからこそ、スペインで見たFWたちのようにゴールにこだわり、DFを抜ききらずにシュートを狙って決めることができた。

 ゴールにこだわる一方、板倉のシンプルなプレーがチームにリズムを生み出していた。後半7分には、DFをいなしながら前進しつつ、ボールを持ちすぎることなくサイドへパスをさばいてPK獲得の起点に。この他にも1タッチのポストワークなどで勝利に貢献した。

 昨年は期待されながらも足首の三角骨骨折。選手権予選を欠場してチームも早期敗退を喫した。だからこそ、今年に懸けている。「(自分は)下手くそなんで、身体を張るところから始めていこうと思っている。献身的なプレーは忘れずに、最後自分が決めていくというところは忘れずにやっていきたい」。今年は「ゴールにこだわる」エースストライカーとして選手権でチームを全国へ導く。

(取材・文 吉田太郎)
アンダーアーマーチャレンジカップ2017 SPRING

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