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[船橋招待U-18大会] U-17日本代表SB菅原がチャレンジする自身と名古屋U18の経験の「融合」

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名古屋グランパスU18のU-17日本代表右SB菅原由勢

[4.2 船橋招待U-18大会決勝リーグ 名古屋U18 3-0 東京Vユース 高瀬下水処理場上部運動広場]

 自分自身の経験とチームの経験との融合。名古屋グランパスU18のU-17日本代表右SB菅原由勢(新2年)はチャレンジしてきたことが、今回、一つの形になったことを喜んだ。

 3月、名古屋U18のスペイン遠征と同時期に、菅原はU-17日本代表の一員としてアメリカ遠征を行っていた。チームから離脱する前と後で感じた変化。「攻守の切り替えというコンセプトが徹底されていて、それが故に前線からの強度、インテンシティも高くなっていて、変わっているなと思いましたし、(今後は)僕も代表とチームとでやることも変わってくると思うので、この中でしっかり自分のやることとチームのやることを合わせていかないといけないと思いました」

 U-15、U-16、U-17日本代表で数多くの海外遠征を経験してきている菅原はその都度、自身の経験したことをチームに還元しようとしてきた。だが、自身が求めているものを中々共有できなかったのだという。だが今回、チームメート達がスペイン遠征で海外の強度やスピード感を経験。菅原自身も共有の仕方を変えたことでお互いの理解が深まったと感じている。

「これまでは直接みんなに言える場面があまりなかったんですけれども、今回の遠征では食事会場とかで丸テーブルだったので色々な選手としゃべりながら、『スペインどうだったの』とか、『スペインってこうだよね』とか、そういう話ができた。僕も1度スペインに行ったことがあるんですけれども、その経験を僕だけじゃなく、チームが経験したことが何より。肌で感じてもらったことでいい影響が出たかなと思います」。より近い感覚で名古屋U18の仲間達と話ができたことで自身の考えをより正確に伝え、チームの経験と融合させて、より高いレベルのプレーを表現して結果に結びつけた。

 U-17日本代表でも絶対的な存在の一人である菅原は今秋、U-17W杯に出場することが濃厚だ。東京Vユース戦でも右サイドで抜群の運動量や攻撃性能の高さ、守備センスの高さを示したが、代表活動のために、チームから離れることも少なくない。だが、菅原はその期間に他の選手が成長して自分自身の居場所がなくなるくらいな競争が生まれることを期待している。そして、自身もその勢いに負けないくらい成長を遂げる意気込み。目標は世界のファイナリスト、そして個人としても世界に影響を与えるようなプレーをすることだ。

「(U-17日本代表の)アメリカ遠征のミーティングでもあったんですけれども、自分達はファイナリストになるという目標を立てている。(親善試合ではなく、本気の戦いで)ファイナリストになることでどの国よりも試合ができますし、本気で世界と戦ってより多くの国とやれれば僕の成長曲線も大きくなると思いますし、その1試合1試合で自分の未来も変えられると思うので大事にしていきたいと思います。世界のSBを色々見てきましたけれども、個人でドリブルで剥がしたり、シュートを決めたりするSBがいて本当に見習わなければいけないというか、ああならなければいけないと思う部分があるので、そこを自分が世界相手に見せられるようになりたいと思います」。ボールを取りきる部分やSBの位置からゴール前の崩しにかかわる部分など世界で試したいことがある。1試合でも多く本気の世界を体感してくること。そして、また名古屋U18に持ち帰って、経験をチームに融合させる。

(取材・文 吉田太郎)

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