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[プレミアリーグWEST]序盤のミス挽回する2発。阪南大高FW和田は貴重な経験活かしてゴール連発狙う

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前半27分、阪南大高FW和田育主将が2点目のゴール

[4.8 高円宮杯プレミアリーグWEST第1節 阪南大高 3-1 米子北高キンチョウ]

 前半、抜群のスピードで相手DFラインの背後へ抜け出し、決定的なシュートを連発した。だが、阪南大高のキャプテンマークを巻いた背番号6のストライカーは、ビッグチャンスを立て続けに外してしまう。さすがに「ヤバイ」と感じていたというFW和田育主将(3年)。それでも、25分と27分の連続ゴールによってチームを勝利へと導いた。

 25分、中盤での攻防からボールを拾って右中間で前を向いた和田は、「GKが変な位置に立っていたので振り抜いた」と30m以上ある距離から右足を振り抜く。慌ててボールに反応して飛びついたGKの指先を抜けたボールはゴールネットへ。主将の好判断、そして正確なミドル弾が先制点に繋がった。

 さらに27分には左ショートコーナーから最後は味方がそらしたボールをヘディングシュート。GKに反応されたが、ボールがゴールラインを越えていたという判定で2点目のゴールとなった。

 この日は最前線からの献身的な守備を継続。そして攻撃に移った際には繰り返しスプリントしてゴールを目指し続けた。後半半ばに足を攣らしても最前線でハードワークを徹底。キャプテンマークを巻く責任感、そして最高学年になった責任感が身体を突き動かした。結果、自身のシュートミスも挽回する形で快勝に貢献。「もっと獲らないといけない試合なんですけれども、2点獲ったのは自分にとってもチームにとっても良かった」と素直に喜んでいた。

 今年は“史上最速プレーヤー”の育成を目指す「NIKE ACADEMY MERCURIAL MASTERCLASS」受講者2人のうちの1人に選ばれた。よりスピードを活かしたプレーをするためのスペシャルトレーニングを受け、G大阪の日本代表MF倉田秋から直接アドバイスを受ける機会も。この日も「サイドで仕掛ける時とか、(倉田に教わった)ファーストタッチとか意識していました」という和田はその経験を活かして攻撃を牽引した。

 よりスピードを活かすための術を得た快足ストライカーが得点王争いに食い込んでもおかしくない。「人間性もしっかりしている」(濱田豪監督)という部分と、他の選手ができないような貴重な経験も、自身の活躍とチームの勝利に繋げる。

(取材・文 吉田太郎)
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