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[和倉ユース大会]浜松開誠館はPK戦で敗れて準Vも、秋冬への自信を掴む大会に

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浜松開誠館高は今後に繋がる準優勝

[8.10 和倉ユース大会決勝 前橋育英高 1-1(PK4-3)浜松開誠館高 城山陸上競技場]

「だいぶメンバーが固まってきた。ここから色々なバリエーションを加えたり、質を上げていきたい」。PK戦の末、準優勝に終わったが、浜松開誠館高の青嶋文明監督は結果を前向きに捉えていた。

 青嶋監督が「あそこが整ったのは大きい」と説明するCB吉田真那斗(3年)、CB北島伊織(3年)、GK菅沼一晃(3年)の3人を中心に安定感の高い守備で7試合3失点。決勝は前半にセットプレーから失点したものの、流れの中でほとんど隙を見せずに戦い、後半は後方からのビルドアップで前橋育英高のプレッシャーを剥がし、速攻からゴールも奪った。

 カウンターから前線まで攻め上がるCB吉田、正確な左足を持つMF廣渡優太(3年)のコンビで同点ゴール。また、推進力ある攻守に注目のMF壽山和也(3年)や大型ボランチ・MF加藤大晟(2年)ら印象的な選手が複数いた。準決勝では60分間、前から守備、セットプレーで圧力を掛け続けてプレミアリーグ勢の神戸U-18を撃破するなど、今後の戦いが楽しみなチームだ。

 昨年度の選手権で悲願の全国初出場を果たした浜松開誠館だが、今年はインターハイ予選で準々決勝敗退。プリンスリーグ東海でも黒星が先行してしまっている。だが、チームにとって和倉ユース大会は巻き返しのきっかけになる大会に。吉田は「最初出遅れたという形があったんですけれども、徐々に立ち直って良いチームになってきていると思います。この遠征で自信もついたので、積極的に攻撃も守備も戦っていきたいと思います」と語る。

 もちろん、課題はある。廣渡は「まだ試合中にぼーっとしていたり、苦しい時間帯にやったらいけないプレーをしてしまったりしているところがあるので、そういうプレーを減らしてチャンスで決め切ることができれば全国(優勝)も狙えると思います」と指摘。抜きん出た選手がいない分、全員で一体感を持って攻守の質を高め、勝つための力を磨く。

 目標は「全国制覇」(吉田)だ。それを実現するために日常から意識の高い日々を過ごして必ず公式戦で結果を残す。

(取材・文 吉田太郎)

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