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尚志の仲村監督、CBアンリも評価する2年生の高速SB鈴木大翔が攻守でスピード発揮

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{{c|尚志高}の高速右SB鈴木大翔は攻守両面でスピードを発揮

[9.18 高円宮杯プリンスリーグ東北第15節 尚志高 4-0 仙台育英高 尚志高G]

 U-20日本代表候補CBチェイス・アンリ(3年)擁する尚志高の仲村浩二監督が、「経験値や攻撃の質が上がれば、来年、プロとかに出して恥ずかしくない選手なので期待しています」と高評価する2年生だ。

 DF鈴木大翔(2年=FC古河)は、50mを6秒1で走る高速SB。この日も前半からスピードに乗った攻め上がりを繰り返していた。振り切られそうになった相手DFが身体で潰しに来ても「相手に当たられてもスピードに乗っていれば、大体は(行ける)」というように、いなして前へ。逃げずに仕掛けること、失わないことの両方に挑戦している鈴木は、思い切った仕掛けやしなやかな動きからボールを味方に繋いだり、決定的なクロスを通したりしていた。

 この日は、守備面での奮闘も光った。対戦した仙台育英高のFW佐藤遼(3年)は全国クラスのストライカー。「まだフィジカルが弱くて、そこで負けていたのでスピードだけは勝とうかなと。スピードの部分では誰にも負けたくない」という鈴木は、球際勝負で競り負けるシーンも幾度かあったが、佐藤の鋭い抜け出しよりも速くボールに追いついて対応するなど注目FWを無得点に封じる要因になっていた。

 SHとして尚志へ進学した鈴木だが、1年時の後半からSBへ転向。今年1月の東北新人大会で早くも先発起用された。その後怪我で離脱したものの、インターハイ予選後に再びAチームへ昇格。そこからアピールを続け、インターハイでは先発出場を果たした。

 ただし、スカウトへのアピールチャンスだったインターハイは、初戦敗退。自身も不満の出来だった。コンスタントに活躍することも課題だが、毎日の練習後のクロス練習で質を上げているほか、守備対応もレベルアップしてきている。

 先輩DFアンリの言葉は、大きなエネルギーになっているようだ。「アンリ君も『オマエなら(上へ)行ける』と言ってくれたりしている。今年そういう上手い人たちのプレーを見て、来年良いところまで行けたら良い。点も獲れて、アシストもできて、守備も強い、オールマイティーなSBになりたい」。“飛び級”でU-20日本代表候補入りしているアンリは、試合だけでなくトレーニングの姿や後輩への接し方含めて「良い見本ですし、憧れです」。その先輩や恩師の期待に応えられるように練習を重ね、大舞台で活躍を続ける。

(取材・文 吉田太郎)
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