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九州準優勝。神村学園の強力右SB有馬康汰は言い訳せずに「自分を鍛え直したい」「夢希のように」

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神村学園高の強力右SB有馬康汰(2年=神村学園中出身)は違いを生み出せる選手へ

[2.21 九州高校新人大会決勝 鹿児島城西高 3-0 神村学園高 金武町陸上競技場(天然芝)]
 
 注目DFは今回の九州高校新人大会開幕2日前に本格復帰したばかり。コンディションが良かった訳では無い。だが、神村学園高(鹿児島2)右SB有馬康汰(2年=神村学園中出身)は2失点に絡んでの敗戦を自分の力不足とし、「(コンディション面は)言い訳にしたくない」と語った。

 昨年から先発を務める有馬の特長は、迫力のある攻撃参加と対人守備の強さだ。オーバーラップからクロスを上げ切る力に加え、ゴールへ向かうドリブルからシュートも打ち込む。身長182cmのサイズも魅力だが、今大会はなかなか良さを発揮することができなかった。「守備は1対1の距離のところや球際。攻撃はもっと違いを出してクロスやシュートをもっと増やしていきたい。全くやれなかったです」と首を振る。

 特に味方との連係など守備面は準決勝、決勝で苦戦する要因に。だからこそ、「本当に最後(の1年)なので。個人としてもプロを目指していますし、こんなのじゃ全く物足りないと思っているので、すぐにインターハイがあるので3か月間自分を鍛え直したい」と力を込めた。

 活躍を誓っていた選手権全国大会は初戦の後半に負傷交代。1試合欠場した後の青森山田高戦、岡山学芸館高戦でフル出場したが、目標の日本一には届かなかった。「個人としても全然上の相手に対してプレーができなくて悔しい大会でした」。県新人戦は欠場。九州大会では対人守備の強さを見せた一方、明らかな違いを出すまでのプレーはできなかった。

 早生まれの攻撃的左SB吉永夢希(2年)がU-16日本代表へ選出され、Jクラブからも注目されるようになった。現状で差をつけられているが、素材感では有馬も負けていない。吉永も「守備もガツンと行けてクロスの質も高くて、アグレッシブさもあって戦える選手だと思っています」と評する有馬は、ライバル以上の1年を過ごす意気込みだ。

「近くで言えば、夢希のように。夢希よりももっと上にいけるように。攻撃も守備もできるようにしたいです。自分、攻撃の部分で違いをまだ出せていないので、フィニッシュのところ、クロスとか攻撃のところで前に上がって係わりたい。点を取りたいです。まずは怪我しないことなので、体作りから始めて身体を大きくして、目の前の相手に負けないようにやりたいです」と誓う。

 チームの守備を改善することも必要。「上にいけばいくほど個の力も高いと思う、仲間と協力してDFラインが守ることが大切だと思うので、声を掛け合って守っていきたい」。守備の柱としても期待の強力SBは 個の力とチーム力を高めてプレミアリーグやインターハイ予選を迎える。

(取材・文 吉田太郎)

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