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[SBSカップ]静岡ユースが年上相手に健闘も、U-20関東大学選抜がPK戦で勝利

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U-20関東大学選抜がPK戦で勝利した

[8.17 SBS杯第1節 静岡ユース0-0(PK3-5)U-20関東大学選抜 草薙陸]

U-18日本代表、U-18韓国代表、U-20関東大学選抜、静岡ユースの4チームが総当りのリーグ戦で優勝を争う「2023 SBSカップ国際ユースサッカー」が17日、静岡県静岡市の草薙総合運動場陸上競技場で開幕した。開幕試合で静岡ユースとU-20関東大学選抜と対戦。0-0で突入したPK戦の末、U-20関東大学選抜が5-3で勝利した。

静岡ユースは静岡県の高校生選抜。U-17日本代表でもあるMF矢田龍之介(清水ユース、2年)らが先発に名を連ねた。一方のU-20関東大学選抜は不参加となったU-18パラグアイ代表に代わり、14日に参戦が発表されたばかり。U-19日本代表のGK佐藤瑠星(筑波大2年=大津高)ら年代別日本代表経験者たちが高校生を迎え撃った。

 前半、1、2歳年上に挑んだ静岡が良い形の守備から攻撃に持ち込む。そして右のMF高田優(静岡学園高、3年)を軸とした仕掛け。ワンツーからMF花城琳斗(JFAアカデミー福島U-18、3年)の上げたクロスにMF林賢人(藤枝明誠高、3年)が飛び込むなどチャンスを作った。

 一方、2日前に集合したばかりのU-20関東大学選抜はコミュニケーション不足が出て苦戦。佐藤健監督(中央大)は「もうちょっと良いサッカーがしたかった。高校生たちが憧れるような、叶わないなというサッカーをしたかった」と首を振る。

 それでも、GK佐藤の思い切りの良い飛び出しなど無失点で試合を進めると、司令塔のMF鈴木奎吾(流通経済大2年=清水ユース)を中心に徐々にボールを保持する時間を伸ばし、FW前澤拓城(明治大1年=大宮U18)やMF小池直矢(法政大1年=前橋育英高)のシュートでゴールを脅かす。また後半はMF高橋輝(東洋大1年=大宮U18)がドリブル突破を連発するなど、サイド攻撃でゴール前のシーンを作り出した。

 だが、静岡ユースはシュートブロックを見せるCB長尾ジョシュア文典(JFAアカデミー福島U-18、3年)やGK藤崎蒼葉(藤枝東高、3年)ら各選手が我慢強い守りを継続して無失点。鷲巣延圭監督(藤枝東高)も「2つ上の先輩とやるということで苦しい展開になることは分かっていたんですけれども、選手一生懸命頑張ってくれて僅差の良いゲームができたんじゃないかと思います」と頷くような内容だった。

 静岡は後半も速攻などから攻め返し、右SB岩崎海駕(清水ユース、3年)の強烈な右足ミドルが枠を捉えたほか、FW舩橋京汰(磐田U-18、3年)の縦突破などで地元の観衆を沸かせる。だが、得点を奪うことができずに0-0で後半終了。PK戦はU-20関東大学選抜GKデューフエマニエル凛太朗(流通経済大1年=流通経済大柏高)が後攻・静岡ユース1人目をストップする。そのU-20関東大学選抜は1人目の鈴木から5人目のMF小川雄輝(中央大1年=FC東京U-18)まで5人全員が成功。5-3で勝利した。

 U-20関東大学選抜の鈴木は、「率直に納得はしていないです。入り方も試合を通してのゲーム内容も自分たちの力を発揮できた試合ではないかなと思いますけれども、PKで勝ちに持っていけたのは唯一良かったこと」。大学生たちにとっても今大会は貴重な3試合。この後、U-18韓国代表、U-18日本代表と続く戦いを制し、3連勝で優勝を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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