[9.18 NBチャンピオンシップU-16決勝 東海大高輪台高 0-1 飯塚高 時之栖うさぎ島G]

　高校進学後、CBにコンバートされたDFが堅守・飯塚高(福岡)の中心として「ニューバランスチャンピオンシップU-16」優勝に貢献。昌平高(埼玉)との初戦や、追い込まれた準決勝・帝京高(東京)戦では、貴重なゴールも決めた。

　DF森本快(1年)は福岡県飯塚市・嘉麻市で活動する地元のオリエントFC出身。本職は中盤だったが、飯塚では入学から5か月間、CBとしてプレーしてきた。最終ラインでのプレーは「成長のためやっています」と前向き。跳躍力やカバーリングに秀でたCB木下宗祐との2CBは鉄壁で、今大会は7試合2失点の堅守を発揮した。

　東海大高輪台高(東京)との決勝も「気持ち入れて、球際絶対に負けないという気持ちでやっていた」。瞬間的なスピードによって、相手FWを潰し、スペースのボールに対応した。ポゼッションでもチームに貢献。また、試合終盤には、中盤に上がってチームを安定させ、1-0で決勝を終えた。

　島田一真コーチは「だいぶ鍛えられて強度も上がってきて、点取りたい時は上げていた」。ドリブル、シュートも得意とする森本は九州のU-16大会、球蹴U-16リーグで3得点。「ニューバランスチャンピオンシップU-16」準決勝で決めた同点ヘッドも、中盤にポジションを上げてから決めたものだった。

　兄は東福岡高出身のMFだが、「新しい道へ行きたい。地元でやっていきたい」と飯塚へ進学。CBでもポテンシャルを示している森本は今後、「(大会MVPのMF)保科(剛)みたいな球際でガッといけるような、自分の陣地を守れて、相手の陣地へ攻めれるような選手になりたい」。プロ選手になることを目指し、自分のできることを増やす。

(取材・文　吉田太郎)