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[新人戦]昨年は矢板中央や県選抜で10番。MF外山瑛人は「もっと上」を目指してゴール、白星をもたらす

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新生・矢板中央高の攻撃のキーマン、MF外山瑛人(2年=横浜ジュニオールジュニアユース出身)

[2.10 栃木県新人大会決勝 矢板中央高 3-1 國學院栃木高 栃木グ]

「去年から(矢板中央で)10番を着けさせてもらって、そこに関しては本当に責任感が強くて。でも、全然出れない時期があったので。今年はもう思いっ切りやりたいと思います」。新生・矢板中央高の攻撃のキーマン、MF外山瑛人(2年=横浜ジュニオールジュニアユース出身)がチームを勝たせる活躍を誓った。

 この日は3-5-2システムの2シャドーの一角としてプレー。誰よりも多くボールに係わり、キープ力や展開力を発揮した。前半39分の決勝点にも絡んだMFは、「中学校の頃からずっと『チームを勝たせられる選手』『どういう試合でも自分がボールに絡まないとチームが勝たないっていう存在』になりたいってずっと思っているので、今日も点に絡めるようなプレーができて良かったです」と微笑んだ。

 中学時代にJFAタウンクラブ中体連キャンプメンバーに選出され、昨年はU-16栃木県選抜の主将と10番を託された実力者。矢板中央でも2年生ながらプリンスリーグ関東1部で10番を背負い、FWやSHなどでプレーした。

 ボールを失わない力や視野の広さ、正確なパスが特長。だが、チームでは守備に課題を残すなど先発に定着できない時期もあった。金子文三コーチからの「攻撃的の部分が絶対消えないように、そこだけはオマエの違いを見せれるように」という言葉を信じて努力。選手権で先発出場したが、チームは1回戦敗退に終わった。

 中学時代は「ドリブルチームだったんで、ドリブルもしていたんですけど、ボランチで視野がサイドしか見ていなくて、サイドとか振って、(おそらく、見る人からは)あんま面白くない選手だった」と振り返る。攻撃も、守備も「何でもできる選手」を目指して矢板中央へ進学。最短距離でゴールを目指すことも意識できるようになった。

 悔しさも経験して迎えた今年は、「必要不可欠な選手になりたい」。そのMFはより自分がゴールに係ることにこだわる。「『チームを勝たせられる選手ってどういう選手だ』、って考えた時に、やっぱり『どんどん点に絡むような選手だな』と思ったので、もっとゴール、PA内に侵入して怖い選手になりたいなと思ってます」。結果を残し、チームにとって欠かせない選手、相手にとって怖い選手になる。

 矢板中央はこれまでの堅守速攻スタイルから、今年はボールを保持しながら相手を外すことも目指している。その中で外山の巧さや、高校2年間で学んだことが活きている印象だ。「オフサイドギリギリのラインで良いボール出す」MF伊藤涼太郎(シントトロイデン)の“見ているところ”も参考に成長し、目指す姿になること。「(これまでの実績も)満足しなくて、もっと上行きたいなと思っています」と語る外山が、矢板中央に多くのゴールと白星をもたらし、自身の評価も上げる。

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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