[2.10 栃木県新人大会決勝 矢板中央高 3-1 國學院栃木高　栃木グ]

　新チーム移行後にFWからコンバート。MF田中晴喜(2年=グランデFC出身)が矢板中央高のアンカーとして特長を発揮し、栃木県新人大会優勝に貢献した。

　田中は「ボールを回してチャンスメイクだったり、ゲーム作ったり、守備の時はDFと声を掛け合って、“ 潰し屋”になれたらいい」と語る。身体の強さやボールを運ぶ力にも自信を持つMFは前半、“潰し”やセカンドボール回収の部分などで奮闘。だが、後半は立ち上がりに失点し、その後なかなか立て直すことができなかった。

「自分が(潰しに)行けなかったり、後ろにいて出づらかったりしたので、もっとコンパクトに。焦れないで、失点無しでもっと点取って、勝ちたかった」。本人に満足感は無い。それでも、試合終了間際に右CKから頭で貴重なダメ押し点。高橋健二監督も評価するパフォーマンスだった。

　競争の激しい前線から中盤へのコンバート。「少し難しい。ボールを受ける前に首振ったり、見えてない時もあるんですけど……。見えた時に展開できたり、ゲーム作れたら楽しいです」。FWでプレーしたい気持ちもゼロではないが、自身のアンカーでの成長や楽しさも実感しているようだ。

　MFカゼミーロ(マンチェスター・ユナイテッド)のプレーなどをチェックし、質や量の部分を改善中。これから「絶対的なスタメンになりたいです」と語る田中が、新性・矢板中央のアンカーとして絶対的な存在になる。

(取材・文　吉田太郎)