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[関東 ROOKIE LEAGUE]“相手の土俵”で負けず、FKから決勝点。西武台が開幕戦を制す

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西武台高が1-0で開幕戦勝利

[4.20 関東ROOKIE LEAGUE Aリーグ第1節 西武台高 1-0 矢板中央高 時之栖うさぎ島G]

 20日、関東・静岡の強豪校の1年生が90分間ゲームのリーグ戦で力を磨く「2024 関東 ROOKIE LEAGUE」が開幕した。Aリーグ第1節で前年度3位の西武台高(埼玉)と矢板中央高(栃木)が激突。西武台が1-0で勝った。

「ほんとに開幕戦っていうので緊張もみんなあったと思うんですけど、そこで勝てたっていうのは、これからの長いリーグ戦において、非常に価値のあるモノなのかなって思います」(西武台CB遠藤陽)

 西武台は22年大会の優勝校。序盤から互いにロングボールが増えて落ち着かない展開となり、なかなか自分たちのパススタイルに持ち込むことができなかった。攻守にダイナミックな矢板中央も強い気持ちで勝利を目指してくる中、西武台は普段とは異なる“土俵”での戦い。それでも負けなかった。

 登録身長173.5cmの遠藤は、「対人とか空中戦のところを結構強みにしていて、ヘディングでは誰にも負けないっていう気持ちで今日も挑んでたんで。そこは良かったです。ほんとにこういう蹴ってくるチーム、ヘディングがストロングっていうチームに対して、自分の強みが通用して、そこは凄く自信になりました」と頷く。CB唐崎将やGK黒渕敬吾とともに相手の高さに対抗。中盤ではチームリーダーのMF高橋祐輔が運動量を増やし、声も欠かさずにチームを引き締めていた。

CB遠藤陽は空中戦で強さを発揮

 そして、10番MF田邊風雅のスルーパスやFW川路昊暉の強さを活かして1点を目指した。だが、矢板中央も主将のCB石井琉偉が空中戦の強さや安定したカバーリングを発揮する。CB武井泰慎や184cmGK木村嘉伸を含めて堅守・矢板中央も得点を許さない。

 だが、西武台は相手が得意とするセットプレーから先制点を奪う。後半33分、左利きの交代出場MF藤崎瑛尚がゴール方向へ向けてFK。折り返しを最後は交代出場のDF木内悠斗がゴールへ押し込んだ。

 遠藤は「相手の矢板中央っていうのはヘディングとか結構強いんですけど、相手のストロングで仕留めれば、相手の気持ちも落ちるんじゃないかなっていうところを狙って、チームとしてヘディングを意識しながら、そこで点取れたんで良かった」と微笑む。

 それでも、矢板中央は終盤に猛反撃。セットプレーの流れから石井が右足シュートまで持ち込み、推進力のあるFW中川蓮の右足シュートが枠を捉える。諦めずに最後まで攻撃を続けたものの、遠藤が「いい緊張感を持ってみんなで楽しめたっていうのが良かったです」と振り返ったように、西武台は最後まで崩れずに勝ち切った。

GK黒渕敬吾がハイボールをキャッチ

 西武台は現3年生の世代が「関東 ROOKIE LEAGUE」Aリーグ初優勝。昨年も3位に食い込んだが、プレーオフで敗れてU-16全国大会「MIZUNO CHAMPIONSHIP」出場を逃している。遠藤は今年の目標について「もちろん1位で全国出て、全国優勝。そこまで考えています」と言い切る。

 そして、西武台での3年間で成し遂げたいことについては、「まず、ずっと試合に出続ける。1年のうちからトップチームに入って試合に絡めるようになりたいですし、3年生では選手権とかあると思うんで、全国 ベスト4、優勝まで行けたらいい」。西武台は帝京高(東京)との第2節も、立ち上がりにFW酒井理央、DF大沢将聖が連続ゴールを決めるなどドロー。1年時から全国で勝つチームになって、3年時に大目標を達成する。

勝利を全員で喜んだ

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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