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[全日本ユース選手権]静岡学園が延長戦の死闘を制し、7年ぶりのベスト4進出!!

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[10.3 全日本ユース選手権準々決勝 静岡学園高2-1(延長)横浜FMユース 厚木荻野]

 高円宮杯第21回全日本ユース(U-18)選手権は3日、準々決勝を行った。静岡学園高(静岡)と横浜F・マリノスユース(神奈川)の一戦は1-1のまま延長戦にもつれ込み、延長後半10分の劇的ゴールで静岡学園高が2-1で競り勝ち、4強進出を決めた。静岡学園は9日の準決勝(国立)で広島ユースと対戦する。

 互いにゴール前を徹底的に固めた立ち上がりは、両チームともになかなかチャンスをつくれなかった。それでも横浜FMユースは前半11分、DF渡辺大斗の強烈なミドルシュートがゴールのわずか上へ。同14分にもDF木村魁人の右クロスをファーサイドのMF高橋健哉が折り返し、MF後藤拓斗がゴール正面から狙ったが、これもクロスバーの上へ外れた。

 負けじと静岡学園もチャンスをつくる。前半35分、相手のクリアミスを拾ってサイドに展開し、その流れから右CKを獲得。MF星野有亮のキックから最後はDF金大貴が狙うも、至近距離からのシュートはGK鈴木諒大の好セーブに阻まれた。

 0-0で後半に折り返すと、ともに枠内シュートの本数が増え、試合は激しさを増していく。そして後半19分、静岡学園はカウンターからDF片井拓己の右クロスにFW鈴木健太が飛び込み、ヘディングシュート。待望の先制点で、ついに均衡を破った。

 その後も一進一退の攻防が続き、後半30分過ぎからは同点ゴールを狙って攻勢を強める横浜FMユースに徐々に流れが傾いていった。同32分にはMF松本翔のスルーパスに抜け出したDF星雄次がシュートを打つも、ミートし切れない。その後も立て続けにチャンスをつくったが、GK一ノ宮聖の好守にことごとく阻まれた。

 それでも試合終了間際の後半44分、後半途中から投入されたDF山田融が監督の起用に応える。左サイドからPA内へ切れ込み、右足でフィニッシュ。土壇場の同点ゴールで1-1に追い付き、試合は10分ハーフの延長戦に突入した。

 延長戦では両守護神が好セーブを連発し、互いに勝ち越しゴールを許さない。延長前半8分には静岡学園のMF篠原研吾が足首を負傷し、ピッチの外へ。すでに交代枠を使い切っていたため、10人での戦いとなったが、延長後半4分に篠原がスパイクの上からテーピングを巻いてピッチへ戻ってくると、一気に静岡学園のムードが高まった。

 すると、PK戦突入かと思われた延長後半10分、その篠原の右CKから流れたボールを再び展開。星野のシュートを相手GKが弾いたこぼれ球をDF松本翼が押し込んだ。直後に試合終了のホイッスル。劇的な幕切れで静岡学園が7年ぶりとなる国立への切符を手にした。

<写真>延長後半10分、劇的な決勝点を決めたDF松本翼にチームメイトが覆いかぶさり喜びを爆発

(取材・文 片岡涼)

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