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[大学選手権]北九州内定・多田無念、鹿屋体育大は勇退指揮官に勝利贈れず

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[12.18 全日本大学選手権1回戦 鹿屋体育大0-2高知大 西が丘]

 鹿屋体育大は延長戦の末、0-2で敗退。定年のため今大会限りで勇退する井上尚武監督に勝利を贈ることはできなかった。
 押し込まれた時間も長かった。だが、90分間でよりビッグチャンスをつかんでいたのは鹿屋体育大の方だった。ロングボールを多用しながらサイド攻撃を繰り出した鹿屋体育大は前半32分、PAで相手ボールを奪うと1年生FW大山直哉のスルーパスから同じく1年生のMF岩崎司がポスト直撃の左足シュート。さらに36分には右サイドから切れ込んだMF多田高行(4年、ギラヴァンツ北九州加入内定)が左足を振りぬく。これはコースに入ったDFに当たり、わずかにゴールから外れたが、十分に得点の予感をさせていた。

 後半は半ばまで相手にポゼッションで圧倒されたが、それでも守護神・井上亮太(2年)のビッグセーブや対人プレーに強さを発揮した守備陣の好守などでゴールを守ると、27分には右クロスのこぼれ球を岩崎が決定的な左足シュート。さらに28分には右CKのこぼれ球からのクロスにCB代田敦資(1年)が決定的な形で飛び込んだ。
 ただビッグチャンスを生かしきれないでいると、延長戦で痛恨の2失点。ともにFC東京U-18出身の全日本大学選抜FW岡田翔平(4年)やSB山崎侑輝(2年)らタレント擁する実力派は惜しくも初戦で姿を消した。
 
 多田は「チームとしては決めるべきところで決められなかった。個人的にはサイドでもってスピードを生かしたかった。地元が香川なんで四国のチームとの対戦は楽しみだったけど、高知はしっかり走ってくるしつないでくる。やりにくい相手だった」と無念の表情。すでに特別指定選手としてJ2の公式戦を経験しているMF、は来年本格的に飛び込むJの世界へ向けて「1試合でも、ひとつでも結果を残せれば。今から準備していきたい」。チームの勝利には貢献できなかったが、この日の悔しさはJのピッチで晴らすつもりだ。

[写真]北九州内定の鹿屋体育大・多田。Jのピッチで雪辱を期す
(取材・文 吉田太郎)
第59回大学選手権特集

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