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[MOM423]F東京U-18MF橋本拳人(2年)_注目の「大器」V弾など攻守で躍動

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.11 東京都クラブユース選手権決勝 東京Vユース 1-2 F東京U-18 西が丘]

 志願のPKだった。1-1の前半34分、FC東京U-18は右クロスに飛び込んだFW岩田拓也がPKを獲得。「(他人に任せるのではなく)自分が蹴ろうと思った」とPKスポットに歩み寄ったU-18JFA選抜MF橋本拳人が右足を振りぬくと、決勝点となる一撃がゴールへと吸い込まれた。

 2月6日の決勝リーグ、横河武蔵野FCユース戦では3-0の後半ロスタイムに自らPKを獲得しながらシュートミス。今回は前回よりもプレッシャーのかかる場面だったが、周囲からチームリーダーとして、そしてトップチーム昇格への期待も受けるMFは確実に決め、PKに対する悪いイメージを払拭した。

 存在感を示したのはPKだけでない。この日F東京は後半半ばに退場者を出したが、卓越した守備力を武器とする橋本は、チームメイトとともに押し寄せてくる東京ヴェルディユース攻撃陣を封殺。ボランチ、そして前目のポジションでも発揮するボール奪取能力、そして抜群のボールキープ能力など攻撃センスの高さも示した。そして「ヴェルディとはずっとライバルとしてやっている。『絶対負けられない試合だ』と言われていた」という重要な試合で勝利をもたらした。

 試合終了直後にはCB小林聖弥、SB村松知稀とともにトップチームの宮崎・鹿児島キャンプへ出発。「トップに上がるために頑張ってくる。ボールを奪うところの迫力だったり攻撃も守備もできるところを見せたい」と宣言したMFは「前でやりたいと思うけど、まだ前(目のポジション)では通用しない。ミスが多い。これからもっと精度を上げてやっていきたい。(現在の)課題はパスの精度。ロングパスなどがないので、キックを意識して一発でチャンスをつくられるようにしたい」と課題克服にも意気込んだ。

 昨年、チームは橋本が累積警告のために決勝を欠場した全日本ユース選手権とJユースカップで準優勝。チームとしての目標は日本一奪取だ。ただ攻撃陣を中心に主力のほとんどが入れ替わったチームが新設される全国リーグをはじめ、全国舞台で簡単に勝つことができないということは分かっている。「昨年に比べてレベルが落ちるのでチームとして戦うこと。(個人としてはトップチーム昇格が目標だが)チームの方では自分が中心となって勝利に貢献できるところを見せたい」。将来を嘱望される大型MFは今年、チームリーダーとして全国タイトルとトップチーム昇格というふたつの夢を成し遂げる。

(取材・文 吉田太郎)

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