[クラブユース選手権]広島ユース、東京VユースなどV候補が白星発進
adidas CUP 2011 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会が23日に開幕した。
全国9地域の代表24チームが夏の日本一をかけて戦う同大会は例年、グループリーグ形式で行われる1次ラウンドから準々決勝までを福島県のJヴィレッジで行っていたが、今年は東北地方太平洋沖地震の影響により群馬県での開催に変更された。1次ラウンドは4チームずつ6組に分かれた総当たり1回戦で行われ、各組1位と各組2位の内上位2位の計8チームが決勝トーナメントに進出する。大会初日は、大きな波乱はなく各組で有力チームが強さを見せつけた(全試合結果は記事最下部に記載)。
A組で行われた浦和レッズユースと大宮アルディージャユースの「さいたまダービー」は、試合終了間際に浦和がPKを決めて1-1で引き分け。B組はガンバ大阪ユースと名古屋グランパスU18の2強がそろって白星を挙げた。
またC組は、昨季の高円宮杯全日本ユース選手権王者で今季のプレミアリーグウエストでも独走中のサンフレッチェ広島ユースが3-0でセレッソ大阪U-18を撃破。D組はヴィッセル神戸U-18がU-17日本代表MF松村亮の4ゴールなどにより、初出場の松本山雅FC U-18に18-0の記録的な大勝を挙げた。
そしてE組は昨季優勝の東京ヴェルディユース、準優勝の柏レイソルU-18、さらに昨季Jユース杯ベスト4の京都サンガF.C.U-18が同居する「死のグループ」。直接対決の第1弾は東京VがU-18日本代表候補MF杉本竜士の決勝ゴールにより京都を3-2で下した。F組はFC東京U-18と愛媛FCユース、アルビレックス新潟ユースとコンサドーレ札幌U-18の2カードがともにドローで混戦模様となった。今後は24日、26日にグループリーグの第2戦、第3戦をそれぞれ行い、27日に準々決勝を迎える。ベスト4進出チームは、試合会場を横浜市のニッパツ三ツ沢球技場に移して29日に準決勝、31日に決勝を戦う。
大会第1日、優勝候補の一角である広島は、後半の開始から10分足らずで一気に3点を奪う隙の無さで同組のライバルを蹴散らした(写真)。前半はC大阪の一方的なペースだった。広島が放ったシュートはわずかに1本。あくまでショートパスにこだわる広島は一切ロングボールを蹴らず、相手のプレスにはまってハーフコートゲームを強いられた。体力勝負に自信のある広島には「相手を少しでもへばらせておけば後半は相手のプレスが落ちる」(森山佳郎監督)という公算があったが、それにしても指揮官自らが「取りに来る相手に対してどれだけ回せるかやってやろうじゃないかって言って臨んだんだけど、前半は『ああ、これはヤバイな、ヤバイぞ』っていう感じだった(笑)。こんなにつなげなかったっけ?と思うぐらい、つなげなかった。ダメでした」と認める苦戦だった。
しかし、ゴール前の手堅い守備で切り抜けると、後半1分に左から右へと相手を揺さぶり、最後はU-17日本代表MF野津田岳人がゴール。4分後には野津田が相手DFのボールを奪ってシュートを放ち、追加点を挙げた。さらに4分後、気落ちする相手に対して右からのクロスを受けた右FW末廣浩暉が相手DFをかわしてダメ押しの3点目を奪った。ハイペースの前半からハーフタイムを経て、一息ついてしまった形のC大阪に対し、相手の隙を見逃さずにたたみかけた広島の勝負強さが際立つ展開だった。
■1次ラウンド第1日の全試合結果
<グループA>
浦和ユース 1-1大宮ユース
[浦]高田拓弥(80分=PK)
[大]中山雄希(8分)
磐田U-18 2-1仙台ユース
[磐]新村陸(24分)、久保田睦月(26分)
[仙]越後雄太(32分)
<グループB>
G大阪ユース1-0三菱養和SCユース
[G]西野貴治(75分)
名古屋U18 5-0鳥栖U-18
[名]高原幹3(39分、43分、67分)、岩田考弘(66分)、足立智紀(80分)
<グループC>
鹿島ユース1-0福岡U-18
[鹿]内野淳(45分)
広島ユース3-0C大阪U-18
[広]野津田岳人2(41分、45分)、末廣浩暉(49分)
<グループD>
神戸U-18 18-0松本山雅FC U-18
[神]松村亮4(1分、24分、50分、58分)、宮村哲朗(3分)、小林成豪3(5分、26分、80分+3)、内田祐介(13分)、高見啓太3(31分、60分、76分)、岩波拓也(34分)、井上哲大(59分)、鶴崎光3(64分、77分、80分+1)、長原直紀(73分)
川崎F U-18 1-1横浜FCユース
[川]伊藤大夢(9分)
[横]小野瀬康介(72分)
<グループE>
東京Vユース 3-2京都U-18
[東]南秀仁2(26分、47分)、杉本竜士(49分)
[京]田村亮介(29分)、原川力(54分)
柏U-18 4-1山形ユース
[柏]川島章示(40分+1)、平久将土(42分)、蓮沼翔太(50分)、オウンゴール(69分)
[山]芦埜瑠偉(32分)
<グループF>
F東京U-18 2-2愛媛ユース
[東]湯浅寿紀(17分)、福森健太(37分=PK)
[愛]近藤貫太(28分)、林祐希(72分)
新潟ユース2-2札幌U-18
[新]伊藤航希(61分)、早川史哉(65分)
[札]榊翔太(9分)、前貴之(28分)
(取材・文 平野貴也)
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第35回日本クラブユース選手権(U-18)大会
全国9地域の代表24チームが夏の日本一をかけて戦う同大会は例年、グループリーグ形式で行われる1次ラウンドから準々決勝までを福島県のJヴィレッジで行っていたが、今年は東北地方太平洋沖地震の影響により群馬県での開催に変更された。1次ラウンドは4チームずつ6組に分かれた総当たり1回戦で行われ、各組1位と各組2位の内上位2位の計8チームが決勝トーナメントに進出する。大会初日は、大きな波乱はなく各組で有力チームが強さを見せつけた(全試合結果は記事最下部に記載)。
A組で行われた浦和レッズユースと大宮アルディージャユースの「さいたまダービー」は、試合終了間際に浦和がPKを決めて1-1で引き分け。B組はガンバ大阪ユースと名古屋グランパスU18の2強がそろって白星を挙げた。
またC組は、昨季の高円宮杯全日本ユース選手権王者で今季のプレミアリーグウエストでも独走中のサンフレッチェ広島ユースが3-0でセレッソ大阪U-18を撃破。D組はヴィッセル神戸U-18がU-17日本代表MF松村亮の4ゴールなどにより、初出場の松本山雅FC U-18に18-0の記録的な大勝を挙げた。
そしてE組は昨季優勝の東京ヴェルディユース、準優勝の柏レイソルU-18、さらに昨季Jユース杯ベスト4の京都サンガF.C.U-18が同居する「死のグループ」。直接対決の第1弾は東京VがU-18日本代表候補MF杉本竜士の決勝ゴールにより京都を3-2で下した。F組はFC東京U-18と愛媛FCユース、アルビレックス新潟ユースとコンサドーレ札幌U-18の2カードがともにドローで混戦模様となった。今後は24日、26日にグループリーグの第2戦、第3戦をそれぞれ行い、27日に準々決勝を迎える。ベスト4進出チームは、試合会場を横浜市のニッパツ三ツ沢球技場に移して29日に準決勝、31日に決勝を戦う。
大会第1日、優勝候補の一角である広島は、後半の開始から10分足らずで一気に3点を奪う隙の無さで同組のライバルを蹴散らした(写真)。前半はC大阪の一方的なペースだった。広島が放ったシュートはわずかに1本。あくまでショートパスにこだわる広島は一切ロングボールを蹴らず、相手のプレスにはまってハーフコートゲームを強いられた。体力勝負に自信のある広島には「相手を少しでもへばらせておけば後半は相手のプレスが落ちる」(森山佳郎監督)という公算があったが、それにしても指揮官自らが「取りに来る相手に対してどれだけ回せるかやってやろうじゃないかって言って臨んだんだけど、前半は『ああ、これはヤバイな、ヤバイぞ』っていう感じだった(笑)。こんなにつなげなかったっけ?と思うぐらい、つなげなかった。ダメでした」と認める苦戦だった。
しかし、ゴール前の手堅い守備で切り抜けると、後半1分に左から右へと相手を揺さぶり、最後はU-17日本代表MF野津田岳人がゴール。4分後には野津田が相手DFのボールを奪ってシュートを放ち、追加点を挙げた。さらに4分後、気落ちする相手に対して右からのクロスを受けた右FW末廣浩暉が相手DFをかわしてダメ押しの3点目を奪った。ハイペースの前半からハーフタイムを経て、一息ついてしまった形のC大阪に対し、相手の隙を見逃さずにたたみかけた広島の勝負強さが際立つ展開だった。
■1次ラウンド第1日の全試合結果
<グループA>
浦和ユース 1-1大宮ユース
[浦]高田拓弥(80分=PK)
[大]中山雄希(8分)
磐田U-18 2-1仙台ユース
[磐]新村陸(24分)、久保田睦月(26分)
[仙]越後雄太(32分)
<グループB>
G大阪ユース1-0三菱養和SCユース
[G]西野貴治(75分)
名古屋U18 5-0鳥栖U-18
[名]高原幹3(39分、43分、67分)、岩田考弘(66分)、足立智紀(80分)
<グループC>
鹿島ユース1-0福岡U-18
[鹿]内野淳(45分)
広島ユース3-0C大阪U-18
[広]野津田岳人2(41分、45分)、末廣浩暉(49分)
<グループD>
神戸U-18 18-0松本山雅FC U-18
[神]松村亮4(1分、24分、50分、58分)、宮村哲朗(3分)、小林成豪3(5分、26分、80分+3)、内田祐介(13分)、高見啓太3(31分、60分、76分)、岩波拓也(34分)、井上哲大(59分)、鶴崎光3(64分、77分、80分+1)、長原直紀(73分)
川崎F U-18 1-1横浜FCユース
[川]伊藤大夢(9分)
[横]小野瀬康介(72分)
<グループE>
東京Vユース 3-2京都U-18
[東]南秀仁2(26分、47分)、杉本竜士(49分)
[京]田村亮介(29分)、原川力(54分)
柏U-18 4-1山形ユース
[柏]川島章示(40分+1)、平久将土(42分)、蓮沼翔太(50分)、オウンゴール(69分)
[山]芦埜瑠偉(32分)
<グループF>
F東京U-18 2-2愛媛ユース
[東]湯浅寿紀(17分)、福森健太(37分=PK)
[愛]近藤貫太(28分)、林祐希(72分)
新潟ユース2-2札幌U-18
[新]伊藤航希(61分)、早川史哉(65分)
[札]榊翔太(9分)、前貴之(28分)
(取材・文 平野貴也)
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