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[高校MOM_9]横浜FMユースMF澁谷元気(2年)_中盤の潰し役貫徹

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]

[5.17 プリンスリーグ関東1部第7節 横浜FMユース 4-0 東京Vユース 保土ヶ谷]

 ライバル対決を4-0勝利に傾けたのは中盤のハードワーカーだった。横浜F・マリノスユースの16歳のボランチ・澁谷元気はこの日、中盤で安定した、そして献身的な動きを披露。相手の前線に入ってくるボールに絡むと、サイドの守備でも的確にサポートするなど相手の攻撃の芽を摘み、得点力の高い東京Vユースにゴールさせなかった。
 「高木兄弟(俊幸、善朗)と小林(祐希)は自由にやらせないように気をつけた。相手の攻撃を潰せたと思うし、起点になれた。(大勝は)想像以上。もっと接戦になると思ったけど」と笑顔を見せた。その背番号13の2年生MFに対して松橋力蔵監督も「守備の貢献度が高い。人を潰す役割をしっかとしてくれたと思う。いいコンディションを保っているし、パフォーマンスも安定している」。4得点を挙げた攻撃陣よりもチームの影となって戦った澁谷をマン・オブ・ザ・マッチに指名していた。

 ただ、澁谷はこの試合の自身の点数を「65点」と厳しい評価。「攻撃の起点になれればもっとよかった。もっと点に絡む動きをしたい」と課題を口にした。澁谷は中学2年時に横浜FMジュニアユース追浜のレギュラーとして日本クラブユース選手権(U-15)大会優勝。昨年の大分国体少年男子では神奈川県選抜の日本一獲得に貢献している。中学、高校と日本一を経験しているが、まだ年代別の代表に選出された経験がない。相手のボールを奪うことや運動量に関しては高いレベルを持っているが、将来Jリーグ、そして年代別の日本代表に入るためにはもう一歩レベルアップしなければならないと自覚している。「今年のU-17W杯の代表に入るのは難しいかもしれない。それでも大会後に(U-20W杯を目指す)代表に入れるように頑張りたい」。“守”だけでなく、“攻”でも欠かせない存在になること。タレント揃う横浜FMユースで2年生レギュラーを張る171cmのMFは、タイトル獲得に攻守で貢献して、よりアピールする。

(取材・文 吉田太郎)

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