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川崎Fが決勝進出!横浜FMは猛攻も最後にGKが退場し“自滅”

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[9.6 ナビスコ杯準決勝第2戦 横浜FM1-1川崎F 日産ス]
 Jリーグヤマザキナビスコカップは6日、準決勝第2戦を行い、日産スタジアムでは横浜F・マリノス川崎フロンターレが対戦。試合は1-1の引き分けだったが、2戦合計で川崎Fが3-1で勝利し、07年以来の決勝進出を決めた。
 
 第1戦に0-2で敗れたため、決勝進出へ3-0で勝ちたい横浜FMは、最初からパワープレー作戦をしいた。システムは4-4-2に変更し、2トップには渡邉千真 金根煥の長身2人を並べた。中盤はこれまで司令塔に君臨してきた山瀬功治をベンチに下げ、右に兵藤、左に狩野を置いた。ボランチは河合と長谷川アーリアジャスールが入った。
 対する川崎Fは、前試合と同様に4-3-3システムをしき、日本代表GK川島永嗣の代役には引き続き杉山力裕を抜擢。右ハムストリング肉離れのケガをしているDF菊地の代わりには、DF井川祐輔が入った。中盤、FWの構成も同じで、寺田が下がり目のポジションを取り、谷口と養父雄仁がその前に構えた。3トップは右からレナチーニョ、鄭大世、ジュニーニョが並んだ。
 
 前半は、横浜FMは2トップのポストプレーとサイドを生かして攻め、反対に川崎Fは相手の勢いをいなし、守ってからのカウンターで攻めた。横浜FMは、CKの場面ではファーサイドのDF栗原に合わせて、それを中の選手が決めるという徹底した作戦をとったが、ゴールを割れなかった。
 前半23分、横浜FMは左サイドを崩し、ペナルティーエリア内でフリーで待ち構えていたDF田中裕介がトラップから右足でシュートを放ったが、DFの速い寄せにあわてたのか、上に外した。決定機を逃した。
 対する川崎Fも、前半35分にFW鄭大世が右サイドをドリブルで抜け出し、GK飯倉と1対1になったが、セーブされた。こぼれ球をFWジュニーニョが拾ったが、シュートまで持ち込めなかった。
 横浜FMは前半41分、右サイドを攻略し、中央へ。MF兵藤が右足でシュートを放つがセーブされ、こぼれ球をさらにDF小宮山が左足でシュートしたが、枠を外した。前半はやや横浜FMが押していたが、川崎Fが落ち着いてと守り、0-0で折り返した。
 後半開始から、横浜FMが動いた。MF狩野に代えてMF山瀬、FW渡邉に代えてFW坂田を投入。山瀬は左MFへ、坂田は金と2トップを組んだ。
 後半も横浜FMがややボールを支配して攻めた。川崎Fが、FW鄭大世を残して、ジュニーニョ、レナチーニョも守りに加わったため、攻撃の際は2バック気味にして、サイドDFも攻撃参加。何とかゴールを奪いにいった。
 後半23分、横浜FMが待望の先制点を奪った。ペナルティーエリア内でFW金が川崎FのDF井川に倒されてPKをゲット。MF山瀬功治が落ち着いて決めた。
 川崎Fは、このプレーで井川が一発退場。1人少ない10人となってしまった。直後の同24分、川崎FはFWレナチーニョに代えてMF横山を投入。寺田をCBに下げ、2列目を谷口と横山、同20分から出場していた田坂の3人が並んで攻守に奮闘した。
 もう1点取れば、2戦合計引き分けに持ち込める横浜FMは後半32分、守備的MF河合に代えて攻撃的MF水沼宏太を投入。攻勢に出た。だが、川崎Fも必死の守り。サイドでキープした際は無理に攻めず、時間を稼いだ。
攻め続けた横浜FMだが、後半42分に悪夢が起きた。笛が鳴っているのにもかかわらずボールを蹴った川崎FのFWジュニーニョの行為に、怒りを露にした横浜FMのGK飯倉大樹がジューニョを突き飛ばし、1発レッドカードで退場。横浜FMはすでに交代枠を使い切っていたため、水沼がGKを務めた。
 ともに10人になった試合は最後、お互いに激しさを増して荒れ模様となった。横浜FMが猛攻を仕掛ける中、後半ロスタイムにFWジューニョが同点弾を決めて1-1に。川崎Fが第1戦勝利のアドバンテージを生かした試合運びを見せ、決勝進出をつかんだ。
(取材・文 近藤安弘)

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