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[選手権予選]「ウチの特長」セットプレーで決勝点!矢板中央が2年ぶりV!:栃木

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[11.16 全国高校選手権栃木県予選決勝 宇都宮短大附0-1矢板中央 栃木グ]

 16日に行われた第92回全国高校サッカー選手権栃木県予選決勝は、矢板中央と宇都宮短大附の対戦となった。

 夏の高校総体で全国4強入りを果たした真岡が本命視されていたが、準決勝で宇都宮短大附に延長戦の末に敗退となった。矢板中央・高橋健二監督は、だからと言って宇都宮短大附をまったく侮ってはいなかった。序盤から相手のタフな守りと、ノリノリの応援団に背中を押されるかのような気迫のこもった攻めを受ける展開も、「予想どおりだった」。県リーグではホーム、アウェーともに大勝していた相手ではあるが、「リーグ戦と選手権では、まるで違ってくるもの。特に3年生は懸ける思いが違いますからね。苦しむのは分かっていた」と語る。

 苦戦の原因は自分たちにもあった。「前半はみんな緊張し過ぎていた」とMF藤田大輝(3年)が苦笑を浮かべたように、明らかに動きが硬い。ミスも目立ってリズムができず、28分、35分と迎えた決定機も相手GK大関真人(3年)に阻まれて得点を奪えない。

 このまま前半終了となっていれば、意外な結末が待っていた可能性も十分に考えられる試合展開だったが、そうはならなかった。勝敗を分けたのは、高橋監督が「高さのある選手は多いですし、あれがウチの特長です」と胸を張るセットプレーである。38分、サイドから藤田が蹴り込んだFKのこぼれ球をMF小泉航希(2年)が押し込む形で待望の先制点を奪取。「ラッキーでした」と語る2年生ボランチのゴールを機に、矢板中央はようやく本来のリズムを取り戻していった。

 最後まで試合を捨てずに敢闘した宇都宮短大附を前に追加点こそ奪えなかったものの、後半は主導権を譲らずにゲームを運び、守ってもDF川島諒太(3年)を中心にスキを見せずに逃げ切り。1-0で僅差の試合を制した矢板中央が、2年ぶり5回目となる高校選手権出場を手にした。

[写真]前半38分、矢板中央は小泉(中央)のゴールで先制

(取材・文 川端暁彦)
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