宮崎キャンプ最終日を迎えた横浜F・マリノスは10日、ヴァンフォーレ甲府と練習試合を行った。試合は30分×4本で行われ、2-2のドローに終わっている。この日が宮崎キャンプの最終日となった横浜FM。3日の九州大学選抜戦(7-0)、4日の富山戦(2-0)以降は福岡戦(1-1)、長崎戦(1-1)、神戸戦(0-2)と未勝利が続いた。一方の甲府は17日まで宮崎キャンプを行う。

　キャンプ中で疲労の蓄積している両チーム、序盤から動きが重く、なかなか好機をつくれない。横浜FMはPA付近までボールを運ぶものの、そこから甲府の守備を打開できない。最初のチャンスは11分、ゴール前で得たFKをMF中村俊輔が左足で狙ったが、シュートはGK荻晃太の好セーブに阻まれた。16分には甲府も高い位置でボールを奪ったMF羽生直剛がシュートまで持ち込んだが、これもGK飯倉大樹に防がれる。20分にMF中町公祐を起用した横浜FMは、その中町からパスを受けたDFドゥトラが左サイドでDFをかわしてシュートに持ち込む。GK荻も反応したが、ボールは手を弾きゴールに入った。甲府も25分にはFWウーゴが相手のパスミスから決定機を得たが、決めることができず。1-0と横浜FMが1本目を終えてリードした。

　2本目は4分、高い位置から横浜FMの守備にプレッシャーを掛けた甲府がゴールを挙げる、GK榎本哲也のキックミスを誘発すると、最終ラインの裏でボールを受けたMF柏好文がゴール前でフリーになっていたウーゴにパス。無人のゴールにシュートを流し込んだ。追い付いた甲府だが、7分にはDFドウグラスが、この試合2度目の警告を受けて退場となる。練習試合ということで、DF青山直晃が代わりに出場した。甲府は15分にFW河本明人を起用して2トップに布陣を変更した。しかし、追加点は挙げられずに、2本目の30分を終えて、スコアは1-1となっている。

　両チームともに、3本目は大きくメンバーを代えて臨んだ。ここで活躍を見せたのが、横浜FMの練習生として出場したMF長澤輝樹、とMF仲川輝人だった。高い技術を見せ、鋭いドリブルでチャンスをつくり出す。28分にはMF喜田拓也がPA内で倒されて、PKを得る。これを長澤が決めて、横浜FMが2-1とリードした。

　4本目も引き続き、横浜FMが主導権を握った。しかし、8分、11分のチャンスをFW端戸仁が生かし切れずに、点差を付けることができない。迎えた14分、甲府はFW平本一樹からのパスを受けたMF堀米勇輝がPA内に仕掛けていく。相手DFに当たって浮いたボールを堀米がシュートする。ボールは美しい弧を描いて、ゴールに吸い込まれた。その後は横浜FMが練習生2人を中心に攻めたが、追加点を挙げることはできずに2-2で試合を終えている。

以下、両チーム出場メンバー
[1本目]
横浜FM
GK:飯倉大樹
DF:小林祐三、:栗原勇蔵、中澤佑二、ドゥトラ
MF:小椋祥平(22分→中町公祐)、富澤清太郎、兵藤慎剛、中村俊輔、齋藤学
FW:マルキーニョス

甲府
GK:荻晃太
DF:福田健介、ドウグラス、盛田剛平、佐々木翔
MF:山本英臣、井澤惇、水野晃樹、羽生直剛、柏好文
FW:ウーゴ

[2本目]
横浜FM
GK:榎本哲也
DF: 小林祐三、:栗原勇蔵、中澤佑二、ドゥトラ
MF:小椋祥平、富澤清太郎、兵藤慎剛、中町公祐、齋藤学(20分→端戸仁)
FW:マルキーニョス

甲府
GK:河田晃兵
DF:福田健介、ドウグラス(7分退場→青山直晃)、盛田剛平、佐々木翔
MF:山本英臣、井澤惇、水野晃樹、羽生直剛、柏好文(15分→河本明人)
FW:ウーゴ

[3本目]
横浜FM
GK:榎本哲也
DF:奈良輪雄太、熊谷アンドリュー、ファビオ、比嘉祐介
MF:喜田拓也、ジョン・ドンホ、天野貴史、長澤輝樹(練習生)、仲川輝人(練習生)
FW:端戸仁

甲府
GK:河田晃兵
DF:崔誠根、青山直晃(20分→津田琢磨)、土屋征夫、松橋優
MF:新井涼平、伊東輝悦、堀米勇輝、金子昌広
FW:平本一樹、河本明人

[4本目]
横浜FM
GK:六反勇治
DF:天野貴史、喜田拓也、ファビオ、比嘉祐介
MF:ジョン・ドンホ、熊谷アンドリュー、奈良輪雄太、長澤輝樹(練習生)、仲川輝人(練習生)
FW:端戸仁

甲府
GK:岡西宏祐
DF:崔誠根、津田琢磨、土屋征夫、松橋優
MF:新井涼平、伊東輝悦(14分→石原克哉)、堀米勇輝、金子昌広(14分→林堂眞)
FW:平本一樹、河本明人(7分→橋爪勇樹)
(取材・文　河合拓)

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