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[MOM778]阪南大高MF村上健太(3年)_対外試合負けなし。阪南大高支える攻守の要

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.1 高校総体大阪府予選決勝リーグ第2戦 阪南大高2-1履正社 J-GREEN堺]

「全体的に低レベルだけど、全然、負けていない」という濱田豪監督の辛口コメントを交えたチームへの評価通り、初参戦したプリンスリーグ関西2部で2勝3分の首位に立ち、新チーム結成後、練習試合を含め、1度も負けなしと好調を持続する阪南大高。好調の要因について、指揮官は「チームが上手く行っている理由はボランチとCBの3年生。枝葉となるサイドと前線が2年生を守備から引っ張ってくれているのが大きい」と分析する。

 CBながらセットプレーを担当する富林頌仁、南木健宏(ともに3年)の正確なフィードからMF高橋佳、吉田恵人、FW奥平翼の2年生トリオが飛び出す攻撃陣が今年のコンセプトであるため、彼らの存在が際立つが、監督が一番のキーマンとしてあげるのがその間を繋ぐボランチの村上健太(3年)だ。「球際で頑張ることと運動量の多さ、攻守のバランス。守備が武器」と本人が話すように決して、派手な存在ではないが、この日も泥臭い守備でDFラインが弾いたボールを献身的に拾い、攻撃へと繋いだ。

 濱田監督がMVPとして名をあげる活躍にも「CB2枚がきちんと守ってくれるんで、僕はこぼれ球を拾うだけ。前半は僕たちの時間が多かったので、もう1点を狙っていたんですけど、取れなかったのが悔しかった。後半もあれだけ攻めていて、追加点が奪えなかったのも悔しい」と自己評価は厳しめ。ただ、「今年はサッカーに対して、頑張れる選手が多いし、“耐える”という阪南のらしさが良く出ていると思う。去年は一人ひとり上手い選手が多かったけど全国には届かなかった。今年は皆が上手いってわけじゃないけど、一つにまとまっているのが強み」とチームには手応えを感じている。

「なかなか全国の切符を掴めず悔しかった。僕たちの年代で行きたい」という強い思いがあるからこそ、この日の勝利にも浮かれていない。「気を緩めたら、僕たちはやられる事が多いので、応援団を含めてもう一回、気持ちを引き締めて一丸となって戦っていきたい」。歓喜の雄たけびを上げるのはまだ早い。残り1戦、阪南大高を支える攻守のキーマンは最後まで走りきる。

(取材・文 森田将義)
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