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[MOM891]新潟ユースFW山本礼利(3年)_「越後のスピードスター」がチーム救う同点弾

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.10 Jユースカップ2回戦 F東京U-18 3-3(PK4-5)新潟ユース 東京ガス深川グラウンド]

 新潟ユースの10番を背負うFW山本礼利(らいり)は、この秋、心臓に疾患が見付かって戦線を離れていた。異状が見付かったのは10月20日に行われたJユースカップ予選リーグの磐田U-18戦。突然の不整脈で途中交代となったこの試合から約3週間、ピッチの外から仲間の戦いを見守ることとなった。

 幸いにも大事には至らず、このJユースカップ2回戦で満を持しての復帰を果たすコンディションはまだ100%ではないが、勝負どころの後半19分、ついにピッチへ送り込まれた。

 外からF東京U-18のディフェンスラインを見ていた山本は「とにかく裏に走っていこうと思っていた」という投入当初の思惑を忠実に実践。後背に飛び出す彼のプレーで新潟の攻撃の幅は広がり、42分にはその山本の裏への飛び出しから待望の同点ゴールも生まれる。守っても、疲れた仲間をフォローせんと、時には最終ラインまで戻って奮闘を見せた。

 結局、試合は新潟がPK戦の末に勝利。山本は「自分まで回ってこなくて良かった」と正直に吐露しつつ、「ベスト8が目標だったけれど、ここまで来たら決勝まで行きたい」と笑顔を見せた。

 卒業後は東京の大学に進学予定。越後のスピードスターは、このJユースカップを最後に新潟から離れ、東京にて「もう一度プロを目指す」。

(取材・文 川端暁彦)
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