[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.15 ミズノカップU-18IN熊本2012グループA 名東0-2津工 大津町運動公園球技場]

　練習の成果が大一番でスーパーゴールとなって表れた。前半31分、津工の2年生MF中川正貴が右サイドからボールを要求しながら、ポッカリと空いた中央のスペースを突く。「安田クンは精度の高いキックがあるし、動きを見てくれている。走ったら来ると思っていた」と左SB安井智哉からの縦パスを引き出すと、浮き球をコントロールしてから落ち際を左足で強振。豪快な一撃はゴールへと突き刺さった。

　このスーパーゴールは練習の賜物だった。「ボクはあまり特長がない。特長を作れればと思った」と1年時の冬から利き足と逆の左足のトレーニングを徹底。壁あてや左足のシュート練習を重ね、「ミスして怒られてもいい」という思いで練習試合でも積極的に左足シュートを狙い続けた。その成果は豪快な一撃で証明された。

　2列目からの飛び出しと、周囲とのコンビネーションの良さ、正確なボールコントロールでも役割を果たしていたが、左足シュートも大きな武器となっている。中川はサイドアタッカーでポジションも違うが、U-23日本代表MF扇原貴宏にあこがれているというほど、左足の強化を目指している中川が、その「左」を選手権での三重県予選を勝ち抜くための絶対の武器とし、よりチームの勝利に貢献する。。

(取材・文　吉田太郎)

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