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10人の横浜FMが熊谷のJ初弾&俊輔ゴールで鹿島に勝利、連敗を3で止める

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[9.22 J1第26節 鹿島1-2横浜FM カシマ]

 J1の第26節が22日に各地で行われた。10位横浜F・マリノスは敵地で勝ち点2差の11位鹿島アントラーズと対戦し、2-1で勝利した。1点を先取して迎えた前半終了間際のロスタイムにはFWマルキーニョスが一発退場。数的不利となったが、後半にはMF中村俊輔が追加点を決めた。主力CB2枚を欠きながらも、最少失点に抑えての勝利。連敗を3でストップさせると、8月11日の新潟戦(3-2)以来、5戦ぶりの白星獲得となった。

 今季初の3連敗中の横浜FMは、前節の浦和戦(1-2)で右太腿を痛めたDF中澤佑二のみならず、DF栗原勇蔵も欠場。主力CB2人を欠き、代わって今季リーグ戦初先発のDF青山直晃とDF富澤清太郎がCBを組んだ。またGK飯倉大樹がベンチスタートとなり、GK榎本哲也が09年11月29日の清水戦(2-0)以来、約2年10か月ぶりにリーグ戦先発した。

 前半11分に早くも試合は動く。右サイド後方から中村のFK。ゴール前左のFWマルキーニョスがMF柴崎岳に競り勝つ。これはGK曽ヶ端準の右手に弾かれるも、こぼれを拾ったのがMF熊谷アンドリューだった。左サイドゴールライン際で粘ると、DFをかわしてシュートを流し込んだ。熊谷のJ初ゴールが決まり、横浜FMが先制に成功した。その後もFW小野裕二が果敢にドリブル突破。チャンスをつくる。

 対する鹿島はなかなか決定的な場面をつくることはできない。MF小笠原満男のFKからFW興梠慎三が縦へ抜け出すも、GKに止められるなどシュートへは持ち込めない。すると前半終了間際のロスタイム3分にアクシデントが発生。DF西大伍へプレスにいったマルキーニョスがボールをカット。流れたボールはMFレナトに奪い返されたが、勢いそのままにマルキーニョスがアフター気味にファウル。このプレーでマルキーニョスは一発退場。1点を追う鹿島が数的有利に立ち、前半を折り返した。

 1人多い鹿島は後半開始から2人を交代。レナトとMFドゥトラに代わって、MF本山雅志とMF本田拓也が出場。中盤ダイヤモンド型の4-4-2へシステムを変更し、本田がアンカーの位置へ入った。本山がワンタッチパスでチャンスメイク。流れを変えようとするもシュートまで持ち込めず。得点にはつながらない。

 すると後半10分に10人の横浜FMが追加点を奪ってみせた。右サイドスローインを受けた小野が右サイドからドリブル突破。ゴールライン際で一度は体勢を崩しながらも、再び立ち上がると中へ切れ込んだ。マイナスの折り返しを受けたゴール正面の中村が左足シュート。冷静に突き差し、2-0と差を広げた。

 まずは1点を返したい鹿島は攻撃に出る。失点から2分後の後半12分にはDF岩政大樹に代えて、FWジュニーニョをピッチへ送った。すると後半17分に縦パスに抜け出たFW大迫勇也が決定機を迎える。PA左へ飛出し、GKと1対1を迎えるが榎本に止められた。なんとかこぼれ球を自ら拾ってシュートを打つも、ゴールライン上のDFにクリアされてしまう。1点が遠い。リードする横浜FMだったが、このプレーで榎本が足を痛めてしまい負傷交代。約2年10か月ぶりにJの舞台へ戻ってきた守護神だったが、後半20分に退いた。

 終了間際のロスタイム5分には鹿島が意地をみせる。ロングボールを大迫が頭で落とすと、PA左の興梠がシュート。クロスバーを叩いた跳ね返りをゴール前へ詰めていたフリーのジュニーニョが流し込んだ。1-2と1点差に詰め寄った。しかし同点に追いつくことはできずに試合は終了。横浜FMが連敗を3でストップさせ、2-1の勝利を飾った。

 試合後、J初ゴールを決めた横浜FMの熊谷は「監督にも前から使ってもらっていたので、そろそろ応えないとと思っていた。点を取ることができて良かったと思う」とコメント。「攻めていれば絶対にこぼれると思っていたので、信じて走りました」と笑顔で得点シーンを振り返った。

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