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"ガンバキラー"の本領発揮!対G大阪4戦連発も、柏FW工藤「満足していない」

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[11.7 J1第31節 柏2-2G大阪 柏]

 柏レイソルの若きエースストライカーFW工藤壮人が魅せた、圧巻の2ゴールだった。前半12分、MF茨田陽生のクロスにはヘディング、同45分のDF橋本和のクロスには豪快にダイレクトボレー。これで今季のG大阪との公式戦4試合で、4戦連発の5得点。まさに“ガンバ大阪キラー”と呼べる活躍だ。

「1点目は斜めに走って、DFより先にさわることを意識した。2点目は、あえて(ネット・)バイアーノの影に隠れて待った。どちらも(クロスを)あげてくれた選手に感謝」。工藤が得意とするダイレクトプレーから、鮮やかに2得点を奪った。

 本来はセンターフォワードを得意とするが、最近はケガ人で戦列を離れているMFレアンドロ・ドミンゲスの代わりに2列目の右サイドを務めている。不得意なポジションを任されているうえに、昨季リーグMVPの代役。自然と工藤にかかる期待は大きくなる。最近5試合は無得点が続いていたが、この日はレアンドロ・ドミンゲスのお株を奪う活躍だった。「5試合ノーゴールに焦りはなかったけど、責任は感じていた。レアンドロがいないなかで、ゴールのバリエーションも増えてきた」と、チームとしても、個人としても自信を深めていることを口にした。

 この日の2得点で今季の得点を「13」にのばし、得点ランキングでも3位につけている。それでも「2ゴールでも満足はしていないですし、何よりチームを勝利に導けなかった」と悔しさを滲ませた。

 柏は順位を2つ落として8位となったが、ACL圏内の3位までの勝ち点差は「3」に縮まった。「チームとしてケツに火をつけないと(3位は)厳しいし、今日みたいに勝ちきれない試合をしているようでは、来年のACL(に出れたとして)も厳しい。またACLを経験したいとチーム全員が思っているし、残り3試合、内容よりも勝利が絶対条件になる」。2年連続のACL出場をはたせるか――。背番号「19」の活躍がそのカギを握っている。

(取材・文 奥山典幸)

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