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6点目で得点ランクトップタイの柏FW工藤「プレッシャーをかけてもらっていい」

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[4.20 J1第7節 鳥栖0-3柏 ベアスタ]

 試合を決定づけたのは、エースの一発だった。柏レイソルが2-0のリードで迎えた後半31分、MF田中順也が左サイドから中央にスルーパス。ボールは柏のFW工藤壮人と、鳥栖の左サイドバック金民友とイーブンのところに出る。金民友が一瞬先にコースに入るが、工藤が一瞬のスピードで前に出ると、最後はGKの股を抜いてゴールに流し込んだ。

「相手(金民友)が(本来は)中盤の選手だっていうのは頭に入っていました。(イーブンのボールを)中盤の選手はマイボールにしようとするので」。頭脳的なプレーで、鳥栖の背番号「10」の裏をかいた。

 昨季からMFレアンドロ・ドミンゲスが欠場した試合では、工藤が代わりに右の攻撃的MFを務めることが多い。この試合でも前節に引き続いて右の攻撃的MFに入った。レアンドロのようなゲームメイクをすることは難しいが、工藤には献身的な守備力と、ゴールを奪う得点力がある。

「チームの勝利のために右のワイドをやっていますけど、今日はプレーの内容もよかったです。センターフォワードとして出たい気持ちはありますけど、どんなポジションでも点を取りたい」

 この日の得点で7戦6発とした工藤。自身最多となる13得点を挙げた昨シーズンを上回るペースでゴールを量産している。暫定ながら、鳥栖のFW豊田陽平、横浜FMのFWマルキーニョスと並んで得点ランキングトップに立った。

「シーズンが始まったときからプレッシャーがかかるのは覚悟していました。ここまで自分にプレッシャーをかけてやってきたので、それで萎縮することはまったくないです。(マスコミの)みなさんにもどんどんプレッシャーをかけてもらっていいと思ってます」

 背番号「9」に対する柏サポーターの期待は並々ならぬものがある。これまでのところ、その期待以上の活躍を見せている工藤。今シーズンは更なる活躍を見せてくれそうだ。

(取材・文 奥山典幸)

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