beacon

先制ゴールより失点を悔やむC大阪DF山下「距離をとって守ってしまった」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[9.14 J1第25節 横浜FM1-1C大阪 日産ス]

 自身が挙げた先制点について尋ねられたセレッソ大阪のDF山下達也は、一瞬、言葉に詰まった。CKから相手選手がクリアーしたボールをボレーで叩いたゴールだったが、と言われてから「(CKは)ニアに(相手を)引っ張るのが僕の役目で、そのあとに上を見たらボールがあったから、『ふかさないように』と思って、抑えて打つことだけを意識していました」と、得点シーンを振り返った。

 より鮮明に記憶に残っていたのは、「こっちのペースでボール回しができた時間が少なかった。FKやクロスを跳ね返すのに必死だった」という試合展開。そして、「シュートを打ってくるとき、(GKキム・)ジンヒョンが見えるようにと思って、少し距離をとって守ってしまった。それが良くない方向にいってしまった」と話す、ゴールから3分後の失点場面のようだった。

 この試合を終えて、C大阪は4試合連続ドローとなり、C大阪のサポーター席からはブーイングも聞こえた。この4試合、守備は3失点に抑えている。この日も山下はDF藤本康太とともに今季16ゴールを挙げているFWマルキーニョスを抑えた。「シュートまでの動作やドリブル、切り替えしはトップクラス。そこに手こずった」という山下だが、同時に「相手の特徴については、(クルピ)監督が細かく説明してくれる。監督の言うことを聞いておけば、そうそうやられません」と、守備面には自信も見せる。

 現在のチームの課題は、4試合で3得点に抑えられている攻撃面だろう。「もっとDFラインを押し上げて、ボランチや(柿谷)曜一朗までの距離を近くしないといけない。我慢の時間が長い中で、我慢はできたけれど、攻撃に迫力が出せなくて点を取れなかった」と、山下も口にする。実際に、FW柿谷曜一朗が最前線で孤立し、終盤は押し込まれる展開になっていた。「ここ4試合は、こういう展開が続いている」と、柿谷も顔をしかめる。初タイトルを目指すC大阪は、解決策を見つけ出せるか。首位との勝ち点差は8。そして、残りは9試合しかない。

(取材・文 河合拓)
▼関連リンク
J1第25節LIVE速報

TOP