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2つの『容疑』にかけられた甲府のヒーローDF青山「オレはやってない!!」

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[9.21 J1第26節 浦和1-1甲府 埼玉]

 後半ロスタイムに劇的な同点ゴールを決めて、この試合のヒーローになったDF青山直晃。しかし、試合後は報道陣から2つの『容疑』にかけられて、思わず苦笑いを浮かべた。
後半6分、甲府はPKから失点を与えた。守備が崩されての失点ではなく、相手の直接FKを壁に入っていた選手がハンドで止めてしまい、与えたPKだった。

「一番やっちゃいけない失点だったと思う」と振り返った青山に対し、思わず手が出てしまったのかと質問が飛んだ。2階の記者席からは密集した壁の中で、誰がハンドをしたのか分かりにくい状況であった。加えてテレビ中継でも青山に警告が出されたと表示されていたことが、ミックスゾーンでのさらなる混乱を呼んだ。

「いや、オレじゃないですよ。イエローもパト(パトリック)に出ましたよね?」と青山は最初にきっぱりと否定したが、テレビ中継で名前の横にイエローカードが表示されていたと聞かされると「オレは多分やっていませんよ」と、少しトーンダウンした。

 もう一つの『容疑』は、得点場面のことだ。FWパトリック落としたボールをFW平本一樹がシュート。右ポストを叩いたボールに、青山が反応してシュートを決めた形だった。「ガムシャラに前に入って行ったら、ちょうどいいところにボールが来てくれて。またしても運よくゴールが取れました」と振り返る青山だが、どこにボールを当てたかはチーム内でも議論の対象になっていたという。

「みんな言うんですよ! ちゃんとインステップに当てました。一応サッカー選手なんで」と言い、「おいしいところにボールが来て、難しいということはなかった。でも、あれが本当に良いパスとかだったら、上に蹴っちゃっていたかもしれない。本当に良い(形で)ボールが来たので」と、説明を付け加えた。

 公式記録では、失点の場面の警告はしっかりとパトリックに出ており、2点目のゴールについても右足シュートを記されていた。身の潔白(?)も証明され、チームも5試合連続無敗。青山も気持ち良く、次の清水戦に臨めるはずだ。

(取材・文 河合拓)

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