beacon

チーム待望の追加点を挙げるも…浦和MF原口「あまり気持ち良くない」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[10.5 J1第28節 浦和4-0大宮 埼玉]

 1点リードに加えて、数的優位という状況になったが、浦和レッズはなかなか2点目を挙げることができなかった。MF柏木陽介が「攻めている割には点が取れなくて、苦しい時間が続いた。(26節で)甲府に同点にされたことも頭をよぎった。2点目を取れれば勝てると思っていたが、なかなか取れなくて正直しんどかった」と振り返れば、DF森脇良太も「『頼むから早く取ってくれ』という思いでプレーしていました。極限の精神状態だった」と口をそろえるように、重たい雰囲気が埼玉スタジアムにはあった。

 そんな嫌なムードを吹き飛ばしたのが、MF原口元気だった。後半27分、柏木からのロングボールを受けたMF宇賀神友弥がゴール前にクロスを入れる。そこに走り込んだ背番号24が右足で、勝利を大きく引き寄せる2点目を挙げた。「最近はあそこに入ると良いボールが結構来るから、あそこは狙っていた。ウガ(宇賀神)が良いボールを出してくれた」と、原口は振り返る。このゴールで勢いづいた浦和は、その後に2点を加えてダービーを4-0の完勝で飾った。

「相性もいいし、ダービーなら決められるんじゃないかと思っていた」と、リーグ戦9試合ぶりのゴールを予感していた原口だが、狙い通りに大勝を呼び込むゴールを挙げても「あまり気持ち良くない。あの瞬間は気持ち良かったけど、まだまだ自分のプレーに納得がいかない。改善しないといけないところがいっぱいあるし、気持ち良くはプレーできていない」と、口を尖らせた。

 それでも、ダービーで4試合ぶりの勝利を挙げたことについては大きな意味があるという。「試合前も『ダービーに勝って勢いに乗りたい』と話していたし、内容も結果も伴ったダービーは自分たちの自信になる。次も大切な試合が待っているけど、自信を持って臨める」と言い、「ここ数試合勝てなくて、もちろんプレッシャーはあったけど、それに勝たないと優勝できない。あと6試合は本当に気持ちの部分が大きくなると思うので、今日みたいなプレーをチーム全体でやっていきたい」と、言葉に力を込めた。

 チームの結果に満足する一方、やはり自身のパフォーマンスには納得できていないようだ。キャリアハイの9ゴールに並んだが?という質問も「遅いです」と、バッサリ。そして「とりあえず10点取って、二桁にしたい」と、記録更新を宣言した。

(取材・文 河合拓)
▼関連リンク
J1第28節LIVE速報

TOP