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3試合ぶり復帰の酒井宏がフル出場、「3-0の次の試合は怖い」

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[8.4 ロンドン五輪準々決勝 日本3-0エジプト マンチェスター]

 フル出場の復帰戦を完封勝利で飾った。7月26日のグループリーグ初戦・スペイン戦(1-0)で左足首を捻挫したDF酒井宏樹が3試合ぶりに先発。タイミングを見たオーバーラップとフィジカルの強さで攻守に貢献した。

「2試合、外から見ていて、劣勢のときも押しているときもいろいろあるけど、みんなで声をかけ合っていたし、11人がバラバラじゃなかった」。欠場したモロッコ戦(1-0)、ホンジュラス戦(0-0)と、悔しさがなかったわけではない。宿舎で同部屋のFW大津祐樹は「いろんな思いがある中で調整してきて、悔しい思いもしていた」とその心境を代弁し、「普通にうれしいです」と、柏時代の同僚の復帰を喜んだ。

 後半ロスタイムにはゴール前で相手のクリアミスを奪った大津が酒井にラストパス。こぼれ球を右足で狙ったが、わずかにゴール左に外れた。決め切れなかったが、復帰戦にも最後まで運動量は落ちず、持ち前の攻撃力も発揮。準決勝以降に向け、頼もしい男が戻ってきた。

「半分以上は運だと思う」。44年ぶりのベスト4進出という快挙にも淡々と言う。「3-0で勝った次の試合は怖い。気を引き締めないといけない」。勝って兜の尾を締める。酒井宏は最後まで表情を緩めることなく、メキシコとの準決勝へ切り替えていた。

(取材・文 西山紘平)

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