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日本vsUAE 試合後の選手コメント

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[9.6 キリンチャレンジ杯 日本1-0UAE 東北電ス]

 日本代表は6日、キリンチャレンジ杯でUAE代表と対戦し、1-0で競り勝った。後半24分、DF駒野友一の左クロスからFWハーフナー・マイクがヘディングで決勝点。6試合ぶりに先発したハーフナーの11か月ぶりとなる代表戦ゴールでUAEを下した。

以下、試合後の選手コメント

●FWハーフナー・マイク(フィテッセ)
「コマさん(駒野)からいいボールが来た。今日は個人的には自信を取り戻すことが大事だったので、それができて良かった。しっかりターゲットとしての役割も果たせたと思う。でも(ボールを)取られることもあったので、そこをもっと収められれば、もっとチームのためになれる」
―前半にもヘディングシュートがあったが?
「あれも入れたかったですね。でも、点を取ってチームが勝ったので、イラク戦に向けて弾みになったと思う。予選はチームが勝つことが大事。出たらチームのために貢献しようと思う」
―引いた相手のブロックを崩せたのでは? 運動量も多かったが?
「崩しはできていたんじゃないかな。運動量は多く見えましたか? 自分では手を抜いたところもあったので……。でも、そう見えたなら良かったということでしょう」
―先発を言われたのはいつ?
「宿舎のミーティングでです。ちょっとビックリしました。昨日までは結構自信がなかったので。今日で自信をちょっと回復したかな」
―フル出場だった。
「チームで最近は出場時間が短かったので心配だったけど、結構90分間できていたと思う。今日は点が取れて良かった」

●FW清武弘嗣(ニュルンベルク)
「いいシーンもあれば、悪いシーンもあった。悪いシーンを自分で映像で見てやっていきたい。90分の中で結果を出さないといけない」
―右SBの酒井宏樹との関係は?
「五輪のときから(酒井)宏樹とやっていた。何もなく普通に入った」
―チャンスはつくっていたが?
「もっともっとチャンスに絡んで、チャンスをつくっていかないといけない」
―前半45分のハーフナーの決定機は酒井宏樹へのサイドチェンジからだったが?
「宏樹が見えたので、出して。宏樹の精度もよかった。すごくいいボールだった」
―ドイツから帰ってきての試合だったが?
「少し時差ボケがあったぐらいで、問題なかった。いい場面も悪い場面もあったので、悪い場面を100%よくしないと、1本でカウンターにつながる。そういうのをしっかり11日の試合(イラク戦)につなげたい。自分がやれることをしっかりやろうと思った。いつもやっていることをやろうとしていた。(香川)真司君ともいつも通りだった。圭佑くんからは『思ったとおりにやっていい』と言われていたし、そのとおりやれたと思う。監督からの指示は特になかった。練習でやっていることを普段どおりやっているだけ。2列目のポジションチェンジは、だれかが動いたらそのスペースを埋めるようにやった。そこはバランス良くやれたと思う。これで満足せず、次の試合もしっかりやれればいいと思う」

●MF本田圭佑(CSKAモスクワ)
「結果は勝ったので、まあまあいいんじゃないですか。内容は当然、満足いくことはない。一つひとつのプレーの質、量。戦術。攻撃は普通って感じになっちゃった。これじゃアカンっていうのはみんな分かっている。理由は疲れなのか、なんなのか。代表はそうであってはいけない。それなら元気なときの上限を高める必要があるし、1日、2日でうまくなるわけではない。いつも言っているとおり、クラブで自分に厳しく、いかに高められるか。代表はその集合体。長い先を見越したときに今日の内容では全体的に足りない。勝ったことはよかったし、こういう試合でも勝つことは大事。そこは一応評価できる」
―イラク戦に向けては?
「今言ったことはイラク戦の準備という意味では違う。イラク戦に向けては現状でどうベストに持っていくか。100%に近いパフォーマンスをいかに出すか。その調整とコミュニケーション。短い時間でどれだけ共有できるか。今日の感じで行っても、イラク戦ではもしかしたら点が入るかもしれないし、逆に失点するかもしれない。しょうもないカウンターを受けている場面もあった。今日もピンチはあったし、それは守備陣の責任ではなく、攻撃陣の責任でもある。深い位置まで毎回いければ、ボールを取られても高い位置から(奪い返しに)行ける。これから攻撃に行くぞというところで取られていた」
―毎回、短い時間で合わせるのは難しい?
「代表の宿命と言えばそのとおりで、やりやすい、やりにくいで言えばやりにくい。お互いの長所を理解し合って、短い時間でどうやるか。そこまで考えるようにしないといけない。この課題は引退するまで変わらない」
―ミドルシュートが多かったが?
「今日感じたのは、ボールを持ったときに、全員、イメージが3、4m後ろだった。サイドハーフもSBもそうだし、ボランチも離れているなというのは気配で感じた。俺が(攻撃の)スタートだと思っていた。次の試合に向けた駆け引きは俺の中で始まっている。カウンターと遅攻をどう使い分けるか。(味方の上がりを)待てば(攻撃に)厚みが出る。打てるけど、待とうかなというのは考えた。そこは僕がどうストップするか。今日は相手が引いていたから打ったけど、そこの精度をどう合わせていくか」

●MF長谷部誠(ボルフスブルク)
「よくなかったですね。小さいところのミスもあったし、いい感じはなかった。技術的なミスはあったけど、自分の中では試合勘というのもちょっと違う気がする。技術の問題」
―試合を振り返ると?
「全体を振り返ると、少し間延びしていた。もうちょっと押し上げてコンパクトにしないとチームとしていけない。後半の方が選手間の距離がよかった。トップからDFまでの距離が短くて、距離感がよかった。前半もチャンスはあったけど、全体的に距離が遠くて、バランスがよくなかった。プレッシャーがかかっていないときに前に行きすぎた。イラクもカウンターを狙ってくるチーム。そこは修正しないといけない」
―攻撃陣では清武やハーフナーが先発したが、連係は?
「マイクが入った場合、多少違った選択も出てくる。キヨ(清武)は今日すごくいいプレーをしたと思うけど、関係性はもっとよくできたと思う。特に前半はボールを持って考える時間が長かった。マイク一辺倒になると難しい。もう少しうまくサイドで崩せればよかった」
―前半で代わったのは?
「監督に聞いてください。ケガはないです」
―監督は前日会見で「90分使いたい」と言っていたが?
「監督に聞いてください」

●MF細貝萌(レバークーゼン)
―後半からの出場だったが?
「特に指示はなかったけど、このチームではボランチでやることは決まっているので。最初のプレーが少し戻りながらも守備でファウルになって、ヘディングでも2回競り負けた。あそこで勝たないとリズムをつくれない」
―相手の10番をケアしていた?
「ケアしろと言われたわけではないけど、ヤットさん(遠藤)は普段(ダブルボランチの)左だけど、その左右を代えてくれという指示はあったので、そのあたりも考えたのかもしれない」
―クラブでなかなか出場機会に恵まれていない中での試合だったが?
「公式戦は(5月23日の)アゼルバイジャン戦から全然やってない。練習試合では45分やっているけど、長い時間はやってない。チームでは左サイドしか練習していないし、ボランチでの試合勘は難しいかなと思っていたけど、置かれた状況でやっていかないといけないので」

●DF駒野友一(磐田)
―素晴らしいクロスだった。
「DFとGKの間に放り込もうと思っていた。いいコースに飛んで、うまく決めてくれた」
―左SBで先発。どうだった?
「練習でもやっていなかったので、左と言われたときは驚いた。前半は体の向きが違っていたり、感覚を取り戻せなかったけど、ハーフタイム以降は大丈夫だった。でも、左はまだまだ。今日もやっぱり難しいと感じるところはあった。結果は出せたけど、チーム全体としても内容は良くなかった」
―チームで良くなかったところとは?
「プレスのタイミングがうまく連動できなかった。UAEがつないでくるのはビデオを見て分かっていたので、そういうイメージでやったけど、DFのタイミングのところで良くなかった。後半はDFにしても攻撃にしても、コンパクトになることで相手を中央に寄せてサイドへ散らすことができていた」
―終盤には右サイドに移った。
「右はずっとやっているからいつでも大丈夫です」

●DF酒井宏樹(ハノーファー)
「サポートする意味で(清武の外を)回っていた。それで少しでもフリーになれて、キヨくん(清武)が中にもっといければよかった」
―自分の出来については?
「何本もクロスを上げたけど、結果が出なかった。駒さん(駒野)は左足で1本しか上げていないし、あれでアシストになった。自分はそういう部分をもっと突き詰めないといけない。それが課題だと思う」
―コンディションは?
「時差の心配はあったけど、向こうで試合に出ていない分、今日のスタメンはチャンスだったので、こういう機会を生かしたかった。結果がどうしてもほしかったので、アシストできなかったのはすごい残念」
―精度の高いクロスでハーフナーの決定機を演出した場面もあったが?
「ああいうのをもっと割合的に増やしていきたい。あれは本当にいいクロスだったし、(香川)真司くんがニアでつぶれるのは分かっていたので、ファーに蹴ればチャンスになると思っていた」
―守備面の出来については?
「昨日から(吉田)麻也くんがすごい指示を出してくれていたので、それに合わせてやった。ロンドンでは少し離れていたけど、右サイドでコンビを組んでいろいろ言ってくれた。うまくできたと思う」
―接触プレーで左足首を痛めたように見えたが?
「ぶつかったときに(五輪で痛めたところと)また同じところにきたけど、問題ないと思う。ちょっと怖かったけど」

●DF水本裕貴(広島)
―後半からの出場だったが?
「0-0だったし、前半は攻め込まれる時間もあったので、落ち着かせようというのと、絶対にゼロで抑えようという気持ちで入った」
―ベネズエラ戦と比べて自分のプレーは?
「評価は第3者がすることだし、自分はできることを精一杯やらないといけない。最低限、失点ゼロに抑えたのはよかったけど、細かい課題はまだある」

●DF酒井高徳}(シュツットガルト)
―左SBでプレーしたが?
「左は久々だったので、懐かしい感じがした。でも練習も左でやっていたので、左も楽しいな、しっくりくるなと思いながらやった」
―やっと代表デビューを果たした。今まで長かった?
「やっとピッチに入れるという気持ちで入った。でも今まで今年以外は自分でチャンスをつぶしてきた。(昨年のアジア杯のときの)腰のこともあったし(負傷でチームを離脱)、W杯のサポートメンバーのこともあったし」
―新潟でのデビューについては?
「ここでデビューできてすごくうれしかった。やっと出られてホッとした。新潟で出られて良かったし、チームが変わっても応援してもらえていることを感じた。もっと向こうで活躍して恩返ししたい」
―ドイツ代表入りという質問も、これでもう聞かれなくなる。
「やっと終わりましたね。その話はもうしません」

(取材・文 西山紘平、矢内由美子)

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