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ヨルダンvs日本 試合後の選手コメント

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[3.26 W杯アジア最終予選 ヨルダン2-1日本 アンマン]

 日本代表は26日、W杯アジア最終予選でヨルダン代表と対戦し、1-2で敗れた。引き分け以上で5大会連続のW杯出場が決まる日本だったが、最終予選初黒星を喫し、W杯出場決定は6月4日のオーストラリア戦(埼玉)以降に持ち越しとなった。

以下、試合後の選手コメント

●FW清武弘嗣(ニュルンベルク)
「ピッチはそこまで気にならなかったし、前半、たくさんチャンスがあった中で取れなかったのは悔いが残る。でも、次、勝てば決まるし、ホームで心強いし、しっかりそこで決められるようにがんばりたい」
―アウェーの雰囲気は?
「それは気にならなかったし、自分たちのプレーを最後までやった。残念な結果だけど、次のホームで決められるようにがんばりたい」
―内容については?
「みなさんがどう感じていたかはわからないけど、全然悪くはなかったし、ゴールに迫るシーンもあった。決め切ることができなかったので、次はしっかりゴールを奪えるようにしたい。前半も後半もチャンスはあったし、くよくよしてもしょうがない」

●FW岡崎慎司(シュツットガルト)
―CKからの失点の場面は?
「完全に自分のマーク。相手を見て、ボールを見たときに、フリーにさせてしまった。自分の責任。自分が相手をブロックしていれば簡単にはヘディングできなかった」
―監督は落胆していると話していたが?
「僕たちも落胆している。今までのアウェーでは一番いい内容だった。相手が食いついてきたときにSBを生かせていたし、カナダ戦の反省点は生かせていた」
―0-2になったときの心境は?
「アウェーの感覚もなく、やっていた。それなのに0-2にされて、これがアウェーの難しさなのかなと」

●MF遠藤保仁(G大阪)
「前半からいい形をつくれていたので、先制したかった。自分たちのペースでできていたので、CKからの失点がもったいないという感じだった。でも終わったことだからしょうがないです」
―先制されたのは最終予選で初めてだったが?
「取られてはいけない時間帯に取られてしまったので、最後の終わらせ方を気をつけないといけない。でも、ハーフタイムに慌てずにいこうと。チャンスはつくれていたので。同点に追いついてという話をしていた」
―でもまた先に取られた。
「そうですね。アウェーで2点取られると難しい。あそこは我慢しながら、そんなにリスクを冒す時間じゃないし、最低でも1点に抑えないと苦しくなるかなと思った」
―動揺みたいなのは?
「うーん、そこまではうまく守っていたので。やっぱり一つのミスでやられてしまう。ただ、動揺という感じではなかった。多少前がかりになるだろうというのは予想されていたし、カウンターを受けないようにと心がけていた」
―2点取ったあと、相手は引いてきた。
「なかなかサイドから簡単に上げても跳ね返される確率が高くなる。最後の工夫は前半から含めて今日に限ってはアイデアも足りなかったかなと」
―ピッチがデコボコだった影響は?
「なかなか速いパス回しで崩すということはできないピッチだったので、より大胆に攻めないといけない試合だった。最後のクロスにしてもグラウンドの影響もあったので、ダイレクトでというのが難しかったし、間に速いボールというのは、逆に下げてシュートというのもほしかったかなと」
―香川が点を取ってからは良くなったが?
「そうですね。1点取れば雰囲気は良くなるし、できればあれを2点取られる前にやりたかったけど、最後までみんな諦めずにやっていたので。でも結果は負けてしまったので、しっかり次へ修正していかないといけない」
―PKは?
「PKに関しては自信を持ってあそこに蹴ったし、コースも悪くなかった。読まれていたのかなと。集中していた」
―レーザービームは?
「知っていましたよ。別に気にはしていなかったですけど。PKのときも受けましたし、その前から受けていたけど、プレー中に影響はなかった」
―PKのコースは決めていた?
「今回に関しては決めていた。決して悪くはなかったと思うので。GKの反応も良かったのかなと思う。でも決めないといけない場面だったので、しっかりと、もし次にあればしっかり決めたい」
―決めておけば、という気持ちは試合中にあった?
「外したものは取り返せないので、切り替えるしかないと思っていたし、まだ時間もあったのでどうにかして点を取ろうと思っていた」
―敗戦はチームにとってショック?
「もちろん、アウェーであれ、負けられないという気持ちはみんなが持っていたし、ショックというよりは、これだけ前半からチャンスをつくって1点しか決められなかったのが課題だと思う。ホームで決めるチャンスがあるので、終わってしまったのはしょうがない。次に集まるとき、今日の反省を生かしていきたい。次はまたロングボールが多くなると思うので、そのへんの対策をして、いい準備をしていきたい」
―何を修正すればいい?
「次は間違いなく、アーリークロスやDFラインからのロングボールの多いチームなので、今日もセットプレーから1点やられているし、止まったボールだったり、そういうのもしっかり確認しないといけないかなと」
―もっとシュートを打った方が良かった?
「確かにミドルシュートは少なかったかなと思うし、打つタイミングは何度かあったかなと思う。結構フリーな選手も多かったので、崩しにかかることが多かったのかなと思う」
―オーストラリアとオマーンが引き分けたのは知っていた?
「知っていましたよ。時間帯によっては、スコアレスで残り5分、10分というところでは多少なりとも極端なリスクを冒す必要はないと思っていたけど、基本的に勝てば決まる試合だったので、最初から引き分けとかいう考えは頭になかった。勝ち点3を取ろうとしていた」
―レフェリーの影響は?
「レフェリングに関しては何の文句もない。もっと向こう寄りになるかなと思っていたけど、それもなかったです」
―PKを外したとき、あるいは試合後に仲間から声をかけられた?
「別にいつもどおりです。試合後は『お疲れさまです』くらいです」
―PKを蹴る前、これで決めるという気持ちはあった?
「もちろん決めて同点にしたいという気持ちはあった。でも、そこで決めたからと言って、ドローになるかどうかも分からなかったですから。まだ時間もあったし。しっかり決めたいという気持ちだった」
―W杯決定が2か月後に先送りになった。
「早く決めた方がいいし、何が起こるか分からない。2か月くらい空くけど、いい準備をしたい。チームに戻って一人ひとりが成長して戻って来れればいい」
―ホームで決めるのは初になる。
「今日決められれば良かったけど、次にホームで勝って、次のステージに向けてやっていければいいと思う」
―W杯予選の難しさをあらためて知った?
「先に点を取ればたぶん簡単な試合になっていたと思う。アウェーで先に点を取られれば難しくなるということがみんな分かったと思うし、逆にホームで先に点を取ればどれだけ有利かということも再確認できたので、次も同じようなプレッシャーがかかると思うので、今日の経験が生かされると思う」

●DF内田篤人(シャルケ)
―PKを取ったが?
「PKを取ったときにみんなが喜んでいたので、『まだ入っていないよ』と言いながら戻りましたけど。監督もハーフタイムに『点を取るときに取らないとダメだ』と怒っていたので、そのひと言だったと思います。何回かチャンスがあったので、その中で決めていかないと。向こうのチャンスのわりに僕らのチャンスが多かったけど、点が入らなかったから」
―本田、長友が不在だった。
「だれがいないとか、そういうのを含めて日本の力。だれが出ても勝っていく力がないと」
―香川に気負いを感じた?
「本人に聞いてないから分からないけど、後ろとしては伸び伸びやってほしい。ただ、今日は負けたからそういう話になるけど、勝ったら違う。結果がすべてですよ」
―ハーフタイムに選手同士で話は?
「向こうの右SBの守備があまりうまくなかった。それはスカウティングでも言っていたし、流れの中では清武もガンガンうまくやっていたと思う。CKの残りでもガンガン行っていい、俺は守備をするから、おまえはバランスを考えないで行っていいよと言っていた。後半は清武が右サイドに来てゴールを狙えと。能力が高いからそういうことができる」
―チームが頭でっかちになっていた?
「うーん。まあ、勝てれば良かったですけどね。6月にまたありますし、『終わった、もう行けないんだ』じゃないですから。これをいい方向に持っていかないと。ちょうど空きますし、チームに帰って、優勝できるやつは優勝して、代表に自信を付けて戻ってこないと。今は疲れて下を向いているけど、終わったわけではないし、自分たちは首位にいるし、終わったわけではない」
―CL以来のフル出場だったが?
「腿裏はもうだいぶいい」

●DF酒井高徳(シュツットガルト)
―2失点目の場面は?
「急ぐつもりはなかったけど、ドリブルが引っかかった。ピッチ状態もあって、ボールを下げないという簡単な決まり事があって、前に行こうとした結果だった。ネガティブなミスではなかった。失敗したという感じはなかった。ただ、あそこの精度というか、絶対に取られないようにしないといけないし、そこは自分の未熟さ。取られて、ごちゃごちゃしたところでルーズボールになって。(吉田)麻也くんと1対1になったけど、相手もスピードがあった。あそこで突っ込まないで、麻也くんがディレイして、自分とサンドしたかった。でも、声をかける前にスカッと行かれた」

●DF今野泰幸(G大阪)
「力不足です。準備したつもりだけど、力が足りなかった。ゲームコントロールをすべきところで、やってはいけないセットプレーから失点した」
―マークは決まっていたのか?
「警戒もしていたし、マンツーマンのマークも試合前から確認していた。13番のマークも決まっていた」
―失点の時間も悪かった。
「でも時間が分からなくて……。後半は負けていたので、SBがベンチに聞いたりしていた」
―オーストラリアとオマーンが引き分けたのは知っていた?
「テレビでやっていたし、パソコンでも見ていたから知っていた」
―引き分けでもいいということが影響した?
「そう思われてもしょうがない。俺はそうは思っていないけど、そう思われてもしょうがない」
―そこから2点を返せるような攻撃をしたことに関しては?
「後半もそうだけど、前半の立ち上がりからいい攻撃をしていたし、完全に崩していた。最後のところを決めるだけだったので、攻撃に関しては悪くない。やはり2失点すると難しい」
―遠藤がPKを外すとは。
「PKには(失敗は)ありますよ。すごい選手だって外しますから。ヤットさんはもう切り替えていたし、切り替えられる選手なので何も言いませんでした」
―2点目の失点シーンはどこにいた?
「(酒井)高徳のところでごちゃごちゃになったとき、高徳のカバーに入っていた。あそこで俺が我慢してバランスを保ちながらスペースを崩していたら防げたかもしれない。ポジショニングのミスもあったと思う」
―レーザービームは?
「分かっていたけど、影響はありませんでした」

●GK川島永嗣(スタンダール・リエージュ)
「アウェーで先に点を取られると難しくなるし、決められた時間帯も前半の終わるギリギリの時間帯だったので、もうちょっと自分たちで詰めていかないといけない。マークが付いていてもちょっと前で触られることもあるし、そこは自分たちが意識してやらないといけない」
―最後は選手たちの中でパワープレーの選択肢はなかった?
「マイク(ハーフナー)が起点になっていたし、それでチャンスがつくれていたと思う。何が何でも自分たちで決めたいという思いはあったけど、マイクが前にいたので後ろを上げるという選択肢はあまり考えなかった」
―アウェーの雰囲気に圧倒された?
「そういうものはなかったと思うけど、自分たちとしては勝って決めたかったので、少し勝たないといけないという気持ちが強くなりすぎた分はあるかなと。アジアの最終予選では厳しい試合もあるし、自分たちがやろうとすることがチャレンジできたことは次につながることだと思うけど、気持ちを次に切り替えてしっかりやっていきたい」

(取材・文 西山紘平、矢内由美子)

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