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[高校選手権]盛岡市立が06年度日本一下し17年ぶり全国:岩手

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[11.8 全国高校選手権岩手県大会決勝 盛岡市立 1-1(PK3-1)盛岡商]

 第88回全国高校サッカー選手権岩手県大会決勝が8日、行われ、盛岡市立と盛岡商が対戦。1-1からのPK戦の末、盛岡市立が3-1で勝った。

 盛岡市立が06年度の日本一・盛岡商を下して、17年ぶりの優勝を飾った。これだけを聞くと、誰もが大波乱が起こったように思うだろう。しかし、この試合の内容を見ると、むしろこの結果は妥当なものであった。

 立ち上がりから攻勢に出たのは盛岡市立だった。工藤健太郎、佐々木貴大、小野拓也の3トップと、トップ下の鈴木雄大がフレキシブルに動いて、攻撃を活性化させると、ボランチの佐々木航の巧みな配給から、次々とチャンスを作っていく。36分には佐々木貴の裏への飛び出しから得たFKを、佐々木航が直接決め、先制に成功する。

 しかし、その後はなかなか追加点を奪えないでいると、後半6分に左サイドを突破したMF藤村慶太のセンタリングを、同5分に投入されたばかりのMF村田洸が、ダイレクトボレーを決め、盛岡商が同点に追い付く。
 これでようやく動きがよくなった盛岡商は、1-1で迎えた延長前半1分に、ビッグチャンスを迎えるが、GKを破ったボールは、ゴールラインギリギリのところで、盛岡市立DF工藤拓美がクリア。このピンチを脱したことで、その後は再び流れは盛岡市立の下に。だが、やはりここでもゴールを奪えず、勝負はPK戦に持ち込まれた。

 ここでGK山口裕也が活躍。そして盛岡商の4人目・DF盛合龍也のキックがクロスバーに当たった瞬間、熱戦にピリオドが打たれた。
「みんなよくやってくれた。PK戦まで集中を切らさずにやってくれた」と、試合後、盛岡市立・澤村勇一監督が選手たちを労ったように、なかなかチャンスをモノに出来なくても、最後まで集中力を崩さなかったゆえの勝利であった。

[盛岡市立の勝ち上がり]
5○0 一関二
5○0 盛岡一
1○0 遠野
4○2 盛岡中央
1○1(PK3-1)盛岡商

(取材・文 安藤隆人)

特設:高校サッカー選手権2009

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